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アートディレクター
デザイナー
東福秀哉

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アートディレクター
岡田章

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Webディレクター
柄谷舞子

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2023年12月、たきコーポレーションの社会貢献プロジェクト「TAKI SMILE DESIGN LABO」の一環として、4年ぶりのネパールで「デザインを通じてコミュニケーションを学ぶ」ワークショップを実施しました。今回はそのプロジェクトに参加した3名のメンバーの対談の様子をお届けします。

東福 秀哉(FOCUS所属)
たき工房(現:たきコーポレーション)2004年入社。FOCUS所属。アートディレクター・デザイナーとしてグラフィックを軸に、映像制作の企画・デザインを担当。TAKI SMILE DESIGN LABOには立ち上げから参加。

岡田 章(ONE所属)
ジャパングラフィックス(現:たきコーポレーション)に1993年デザイナーとして入社。現在は部長としてデザイナーやアートディレクターのマネジメントを行う。趣味は音楽、サッカー。

柄谷 舞子(IGI所属)
たきコーポレーションに2023年8月Webディレクターとして入社。明治大学国際日本学部卒業後、大手航空会社の機内広告運用を経て、EC運営・Web制作会社にキャリアチェンジ。現在はたきコーポレーションのブランディング専門カンパニーIGIにてブランディングの一環としてのWebサイト制作に携わる。趣味はキャンプ、ヨガ。

4年ぶり、4回目のネパール訪問を決行

東福 TAKI SMILE DESIGN LABOでのネパール訪問は2017年から始まり、コロナ禍での一時休止を経て、今回が4回目の訪問です。私自身はプロジェクトの立ち上げから参加していますが、岡田さんと柄谷さんは今回が初めてですよね。どうして参加しようと思ったんですか?

柄谷 元々大学の時に国際教育の勉強をしていて、海外に行くことも多くありました。ただ社会人になるとそういう機会もなくなってしまって、なんとなくモヤモヤした気持ちがあったんでしょうね。東福さんがこのプロジェクトをやっていると知った時は、とても感動したのを覚えています。当時は入社したばかりで東福さんの顔すら知らない状態だったのですが、思い切って連絡させてもらいました。

岡田 私は、最初は参加するつもりはなかったんですよ。多分周囲の人たちも岡田が参加するわけない、と思っていたんじゃないかな。ただ、ある時社長と飲みに行く機会があって、そこで「岡田行ってみるか?」って言われて、「いいですね~」なんて言ってたら、なんかもう行く感じになっていて…(笑)。でもそうやって言ってもらえるのは嬉しいことですし、自身としても10年ぶりぐらいの海外だったので、ここはひとつやってみるかって感じでしたね。

東福 岡田さんが参加するって話を聞いた時は、僕も驚きましたよ。柄谷さんは、そこでのやりとりで初めて交流を持った感じでしたね。勇気を出して連絡してきてくれて、嬉しかったです。

柄谷 東福さんの社内チャットのプロフィール画像がなんかめちゃくちゃ怖くて、本当に怖い人だったらどうしようって思ってました(笑)。

*TAKI SMILE DESIGN LABOのこれまでの活動はこちら
https://www.taki.co.jp/project/smiledesignlabo/
ネパールの街中の風景

日本とは異なる環境で感じた、ネパールの力強さ

東福 お二人は初めてのネパール訪問だったわけですが、ネパールという国や街に、どのような印象を感じましたか?

岡田 カトマンズのような都市部は、想像以上に活気があって驚きましたね。街中いたるところでクラクションが鳴り響き、上を見れば電線が張り巡らされている。イメージの中にあるアジアの繁華街が、そのまま目の前に広がっているような印象を覚えました。

ネパールの夜の街並み

柄谷 都会は確かにすごいパワーでしたよね。一方で学校がある村の方は、いかにも牧歌的といった雰囲気。山の中にあって、基本的には自給自足の生活をしています。ホームステイ先では、飲み物として牛乳を出してくれたりするんですけど、それも直接牛から取ってきてたりするんですよね。東福さんは複数回訪れているわけですけど、何か変化を感じた部分があったりしますか?

東福 ネパールは、コロナ禍ではロックダウンが起こったりして、かなり大変な状況も経験していたみたいですが、それでも持ち前の人の好さは変わらずで、街自体も昔よりも発展しているように思いましたね。ネパールという国の力強さを感じました。ちなみに、実際に数日間生活してみた感想はどうでしたか?

岡田 私は全然大丈夫でしたね。ご飯は美味しいし、さすがに水道水は飲めなくても、ビールやジュースなどの飲み物はしっかりと売っているし、そこまで不便に感じることはありませんでした。シャワーが水しか出ない、なんてことは日常茶飯事でしたが、まぁ覚悟はしていましたので(笑)。

柄谷 確かに食の面で辛い思いはしなかったですね。ただやっぱり寒さは結構こたえました。シャワーは水ですし、特にトイレが寒かった印象です。あと洗濯も手洗いだったので、毎日震えながらやっていました。

ネパールの村の子供たち

国や文化が違っても、変わらないもの

ネパールの学校での授業の様子

東福 今回のプロジェクトでは、「デザインを通してコミュニケーションを学んでもらう」というコンセプトのもとに、私が身近な人に感謝を伝えるメッセージカードを作るワークショップを、岡田さんがアイスの木の棒を使ってブレスレットを作るワークショップを、そして柄谷さんが学校の教室サインを作るワークショップを実施しました。それぞれの手ごたえや感想を教えてもらえますか?

柄谷 ネパールでは、現状では日本でいう美術の時間のような情操教育がありません。だから何を描けば良いのか、どう描けば良いのかがわからず、作業が進まないのではないかという不安がありました。しかしふたを開けてみると、子どもたちはみんな積極的で、タイポグラフィのように文字そのものをデザインしたり、関連するイラストを盛り込んでみたり、とてもアイデアに溢れていると感じました。またどんどん描き進めていく子もいれば、背景色にこだわってじっくり進めていく子もいたり、子どもたち一人ひとりの個性も際立っていたように思います。

学校の教室サインを作るワークショップの様子

岡田 正直子どもたちの様子や印象に関しては、日本と同じだと思いましたね。少しシャイな性格で、最初の一筆がなかなかスタートできない。でも書いたものを褒めてあげると、どんどん描いてくれるようになっていく。国や文化が違っても、子どもたちのまとう雰囲気というのは、もしかすると世界共通なのかもしれませんね。東福さんはどうですか?

アイスの棒からブレスレットを作るワークショップ

東福 ワークショップを終えて、学校の校長先生と話す機会もいただいたのですが、私たちがやっていることの意味や価値というものを、しっかりと理解してくれていたのが嬉しかったですね。「生徒たちがこんなに素晴らしい作品を作ってくれるなら、教室サインを買わなくてもいいね」と言ってくれたり。今はまだ情操教育が一般的にはなっていませんが、これから変わっていきたい、変わっていくんだという思いを強く感じることができました。

学校長との対談

ネパールでの学びと、継続する意義

東福 ネパールの子どもたちと触れ合うことで、何か自身に変化を感じるポイントはありましたか?

岡田 キャリアを重ねて役職が上がっていくと、どうしても直接手を動かす仕事が減ってきますから、絵を描く楽しさやデザインをする面白さを忘れてしまいがちです。しかし今回の経験で、原点に立ち返るというか、やっぱり絵を描くのって楽しいんだなということを改めて感じましたね。ビジネス的な成功というのはもちろん大切ですが、だからといってそれだけが正義ではない。一人のデザイナーとして、面白いことにチャレンジしていく心はいつまでも持ち続けたいと思いました。

アイスの棒からブレスレットを作る

柄谷 支援という名目での訪問でしたが、私自身はワークショップを実施しただけですし、本当の意味での支援はまだできてはいないんだろうなぁと思います。でも現地の子どもたちが、デザイナーという職種の人に触れることで、将来に何かしらの変化をもたらしてくれたら嬉しいですね。ここからは、私自身がこの経験をもっと周りに広めていくことで、活動を継続していく手助けができればと考えています。

東福 私自身4回目の訪問ですし、このぐらいの年齢になってくると、特定の経験によって人生観や価値観が大きく変わることはありません。ただし、現地に行くことで現実を知り、現実を知ることでコミュニティが広がり、コミュニティが広がることでできることが増えるというのは確かにあります。そしてそれこそが、こうした活動の最大の価値とも言えるのではないでしょうか。だからこそ今後も、TAKI SMILE DESIGN LABOでの活動を続けていきたいと思います。

※2023年3月1日より、社名を「株式会社たき工房」から「株式会社たきコーポレーション」に変更いたしました。
ブログの文章中には、旧社名で掲載した箇所がございますが、記事の内容は変更せずに掲載しておりますので、予めご了承ください。

■この取り組みに関しては、こちらからも確認ができます

第六回クレヨンプロジェクト in ネパール #1 #2

第六回クレヨンプロジェクト in ネパール #3 #4

第八回クレヨンプロジェクト in ネパール #1 #2

第八回クレヨンプロジェクト in ネパール #3 #4