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部長/プロデューサー/ブランドプランナー
井上元気

投稿者

はじめまして。たき工房のブランディング プロデューサー、井上です。以前、当ブログでパーパスブランディングの基礎について「一緒につくる パーパスブランディング」って なんだ?で紹介させていただきましたが、今回はより詳しく、パーパスブランディングを掘り下げて紹介していきたいと思います。これからの時代を勝ち残るために、必要不可欠と言っても過言ではないパーパスブランディング。その重要性を、少しでも感じ取っていただければ幸いです。

パーパスブランディングとは

パーパスとは、その企業やサービス、商品がなぜ存在するのかを定義した「存在理由」のこと。その存在理由を土台にしてブランディングを行っていくことが、パーパスブランディングの基本です。

パーパスブランディングとは

近年、世界のエクセレントカンパニーの多くがこのパーパスを定義しており、日本国内においても書籍やビジネス誌などで、パーパスについて取り上げられることが多くなってきました。また欧米では、パーパスを定義していない会社は淘汰されると言われているほどで、その重要性は年々高まってきています。

ここで気をつけたいのが、「パーパスと企業理念は異なる」ということです。日本の企業の多くは企業理念を掲げており、それをパーパスと混同してしまっている例も少なくありません。

しかし企業理念というのは、あくまでも会社としてどうあるべきかを示したものであり、矢印としては、『企業 → 社会やお客さま』となっていることがほとんど。

パーパスの矢印はむしろその逆で、社会やお客さまがその企業に対してどう思ってくれるか、つまり『社会やお客さま → 企業』で考えていかなければなりません。そのため、たとえ長く愛用してきた企業理念がある企業であっても、改めてパーパスを見直すことが大切なのです。

今、パーパスが求められる理由

今、これほどまでパーパスに注目が集まり、必要とされている背景には、大きく二つの要因があります。

一つが、製品やサービスのコモディティ化。情報社会となり、また技術進歩も著しい現代社会において、各社が作る製品やサービスの差はほとんど無くなってきているのが現状です。一昔前であれば、他社より性能が良かったり、値段が安かったりすれば、選んでもらうことができたでしょうが、最近ではそうはいきません。同じような性能を持ち、同じような値段の商品が溢れている中で、人々は何を基準にモノを選んでいるのでしょうか。

実はそれが、パーパスなのです。

事実、Z世代と呼ばれる今後のマーケットの中核を担う世代が、パーパスを重視して商品を選ぶという研究結果も出ているほどです。
そしてもう一つの理由が、新型コロナウイルスの流行です。先行き不透明な時代になったからこそ、以前にも増して企業の存在理由というものが問われるようになってきました。

先ほど例に挙げたエクセレントカンパニーの代表達の多くも、パーパスの重要性について発言しており、各社はこれまで以上にパーパスブランディングに取り組んでいくことが予想されます。

たき工房のパーパスブランディング

パーパスの重要性についてお伝えしてきましたが、実はたき工房では、パーパスという概念が現在のように普及するかなり前から、パーパスブランディングの支援や普及活動を行い、その実績は数多くあります。

見方を変えれば、日本国内でも多くの企業がパーパスブランディングに注目しており、既にアクションを起こしているとも言えるでしょう。

ブランディングのご相談を受ける際、「来季の方針に迷いがある」「社内の浸透施策に手応えがない」「商品やサービスの魅力がうまく伝わらない」「求める人が採用できない」といった悩みを良く聞きます。しかしそうした課題も、元をたどれば明確なパーパスが確立されていないからこそ起こり得るもの。

パーパスブランディング

たき工房では、ワークショップによって、自社の強みや大切にしてきたDNA、情熱や思いといった会社の「VALUE」と、求める価値や必要な機能、得られるメリットといった社会からの「NEEDS」の重なる部分を見つけていくことで、各社のパーパスを言葉としてまとめていきます。

私が部長を務めるアカウントユニット・ビジネスパートナー2部でも、このワークショップを実施し、部としてのパーパスを「非常識力で、モテつづける」としました。

このように、パーパスは大きな範囲であれば会社全体から、小さな範囲であれば部署やチーム、さらには個人に至るまで、定義していくことが可能なものです。

先行き不透明なこの時代に、しっかりと地に足をつけ、次の世代へと歩を進めていきたい企業の皆さま。ぜひ今こそパーパスを言語化し、それをブランディングへと昇華させてください。そして、パーパスの組み立てからその後のブランディングに至る一連のサポートを、たき工房にお任せいただけると幸いです。