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テーマ:採用・リクルート
更新日:2026.09.07
デザイン就活のもうひとつの方向性〜プロデューサーという選択肢〜
経営企画室
採用/育成担当・執行役員
天明久尚

こんにちは。たきコーポレーションで人材採用・育成を担当している天明です。
今日は、デザイン系の学生の皆さんに、職種選びの観点からぜひ知っておいてほしいことをお伝えしたいと思います。
就活の現場では「デザイン系の学びをした=デザイナーになる」と、一本道で考えている方が毎年一定数います。もちろん、デザイナーを目指すことは素晴らしいことですし、自分が学んできたことをそのまま仕事にしたいと思うのは自然なことだと思います。
一方で、実際のデザイン会社には、デザイナー以外にもさまざまな職種があります。デザイナーのように「直接デザインする仕事」ではなくても、「デザインに関わる仕事」はたくさんあります。このことに気づけると、就活で見える景色は大きく変わります。
今回は、そんな選択肢のひとつとして、ぜひ知っておいてほしい「プロデューサー」という仕事についてお話しします。

INDEX
デザイナーになれなかったら、デザイン業界には入れない?
まずは、少し厳しい見方をしてみましょう。
デザイナーは、学生から見れば「花形職種」です。そのため、毎年多くの学生がデザイナーを目指します。一方で、企業が採用できるデザイナーの枠には限りがあり、それほど多くはないのが実状です。
さらに、就活は実力のみならず、企業との相性、採用のタイミングなど、さまざまな要素が絡み合って決まります。
つまり、デザインを学んだ学生全員がデザイナーとして就職できるわけではないんです。
けれども、ここで大切なことは「デザイナーになれなかった=学んだことが無駄になる」ではないということ。むしろ、デザインを学んだからこそ、それが強みになる仕事がある。そのひとつが、今回紹介するプロデューサーです。
デザイン会社のプロデューサーって、何をする人?
すべてのデザイン会社にいるわけではありませんが、デザイン会社にもプロデューサーはいます。しかも新卒採用をしている会社もあります。
企業によって役割や呼称は多少異なりますが、プロデューサーは、クライアントとの接点をつくり、プロジェクトを成立させ、クリエイティブの現場を動かしていく仕事です。
多くの場合、クライアント企業の課題や要望を聞き、必要なメンバーを集め、企画を考え、予算やスケジュールを調整する。そして、クリエイターとクライアントの間に立ちながら、プロジェクト全体を進めていきます。
デザイナーが「デザインをつくる人」だとすれば、プロデューサーは「デザインの仕事を生み出し、動かしていく人」と言えます。
そして、意外に思うかもしれませんが、デザイン系の大学や専門学校で学んだ人がプロデューサーを目指すことは、決して珍しいことではありません。
プロデューサーは、デザイン業界に入るルートのひとつ
プロデューサーという職種を知っておくメリットのひとつが、就活の間口が広がることです。企業によっては「デザイナーの採用枠はないけれど、プロデューサーなら採用する」ということがあります。プロデューサーに限らず「職種を広めに検討しておく」ことで、応募できる企業が増えます。通常、一度きりの就活だからこそ、これは大きな意味を持ちます。
とはいえ学生目線では、志望職種をデザイナーからプロデューサーに切り替える、ということが起こります。これは職種にこだわりがある人ほど、容易に受け入れられるものではないでしょう。
けれど、もしその変更を受け入れても良いと思えるなら、ヒントとなる視点をひとつ。この決定を「妥協」と捉えるのではなく、長い年月を掛けて形作る自分自身のキャリアにおいて、必要なことを学ぶための選択、と捉えることです。
デザイン系の就職活動では、つい「最初にどの職種に就くか」に目が行きがちです。けれど、長い目で見てみると「その仕事を通じて、将来的にどんな能力が身につくのか」の方が、よっぽど大切だったりします。その点で、プロデューサーは強力です。
「コミュニケーション力」「プレゼンテーション力」「企画力」「交渉力」「スケジュール管理能力」「プロジェクトマネジメント力」など、どこへ行っても、どのような職種でも活かしやすい「転用可能なスキル(トランスファラブルスキル)」を、仕事をしながら身につけることができます。
実は、わたし自身、新卒時に希望したのは「企画制作職」でしたが、採用された職種は「プロデューサー」でした。その後、企画制作職へ転籍し今に至ることになるのですが、この時の経験が、その後の仕事にめちゃめちゃ役に立ちました。今でも「あの時、思い切ってプロデューサーを経験しておいて本当に良かったな」と、思っています。
「デザインがわかるプロデューサー」は、かなり強い
そして、今回一番お伝えしたいポイントがここです。
「デザインを学んだ人がプロデューサーになると、強い」
プロデューサーは、文系職として採用されることが多い職種です。そのため、デザイン会社であっても、デザインの専門教育を受けてきたプロデューサーは必ずしも多くはありません。だからこそ、その学びの経験が、そのまま武器になります。
たとえば、
・デザイン制作のフローがわかる
・デザインの意図がわかり、その良し悪しをある程度判断できる
・イラストやグラフィックを自分でもつくれる
・デザインに必要な時間や工数を想像できる
こうした知識やスキルは、プロデューサーとして仕事をするうえで大きな強みになります。特にデザイナーとクライアントの橋渡しをするシーンでは、大いに役立つはずです。
クライアントの要望をただデザイナーに伝えるのではなく「それをデザインに落とし込むにはどうすれば良いか」「このスケジュールで本当に間に合うか」といったことを、デザイナーと同じ目線で考えることができます。
さらには、デザイナーから「この人に相談すれば話が早い」と信頼されることもあるでしょう。経験を積めばクリエイティブの方向性について意見を求められたり、アートディレクターに近い役割を担ったりすることもあります。
つまり
デザイナーになれなかったからプロデューサーを選ぶ、
のではなく
デザインを知っているからこそ、プロデューサーを選ぶ。
見方によってはそんな考え方もできるということを、覚えておくと良いかもしれません。

「どのような言葉を選ぶ人になるか」で、自分のスタンスが決まる。
視野を広げると、可能性も広がる
デザインを学んでいるからといって、必ずしも「デザインすること」だけが自分の強みになるとは限りません。
もし今、デザイナーを目指していて、「自分は本当にデザイナーになれるのだろうか」「そもそも、自分はデザイナーに向いているのだろうか」と思い悩むなら、少しだけ視野を広げてみると良いと思います。
デザインの学びを「デザイナーになる」という目標のためだけに使わなくてもいい。
大切なのは「デザイナーになれるかどうか」だけではなく「自分のデザインの知識や経験を、どう役立てるか、価値に変えるか」という視点です。そう考えていくと、今まで見えていなかった仕事、会社や職種が、目につくようになるはずです。
そしてこれはプロデューサーに限った話ではありません。デザインを学んだ経験を活かせる場所は、あなたが思っているよりもたくさんあります。
選択肢の広さは、可能性の広さです。
いま就活真っ只中にいる方は、ぜひ「自分は何になりたいのか」だけでなく、「自分はどんなところで価値を発揮できるのか」という視点も持ってみてください。
そうすることで、あなたの就活は、今までとは少し違ったものになっていくと思いますよ。
