TAKI BLOG
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テーマ:デザイン
更新日:2026.04.16
こだわりを詰め込んだ『CCN年鑑』が、AICHI AD AWARDS 2025で表彰されました
名古屋総合制作カンパニーTAKI iC
アートディレクター・デザイナー
藤田典子

名古屋総合制作カンパニーTAKI iC
デザイナー
小川千尋

こんにちは、たきブログ編集部です。この度、AICHI AD AWARDS 2025において、名古屋総合制作部門カンパニー TAKI iCが制作を担当した、コピーライターズクラブ名古屋(以下CCN)※様の2023年審査会受賞作品掲載年鑑(以下CCN年鑑)※『DISCOVERED MONSTERS』が、SPECIAL AWARDを受賞しました。
今回は、その制作に携わったTAKI iC所属の藤田・小川の両名に、当時の思いやこだわりについて語っていただきました。
※『CCN』・・・名古屋を中心に全国のコピーライターや制作者が集う団体。
※『CCN年鑑』・・・CCNが主催する「CCN賞」の受賞作品を収録した年刊誌。

藤田典子(TAKI iC所属)
たきコーポレーションTAKI iC(旧たきC1)2012年中途入社。デザイナー。
趣味はゲームとカラオケとライブ。
動物と恐竜とゴジラが好きです。(そういうお仕事あればぜひお声がけください!)
小川千尋(TAKI iC所属)
たきコーポレーションTAKI iC(旧インパクトたき) 2017年新卒入社。デザイナー。
趣味はイラストとお笑い系のポッドキャストを聴くこと。
この人と一緒にデザインをしてみたい
―本プロジェクトを打診された時の最初の印象について教えてください。
藤田:本プロジェクトは、CCNに所属していた社内のコピーライターから依頼を受ける形で始まりました。実は、かなり以前に同プロジェクトを担当したことがあり、大変だった思い出もあったのですが、この機会を活用して、一緒に仕事をしてみたかった人に声をかけてみようと思い、お受けさせていただいたんです。
―それが、小川さんだったんですね。
小川:最初に連絡が来たときは、突然だったこともあり驚きましたね。ただとても熱意のこもったラブレターを書いていただいて……(笑)。この熱意に応えたいとの思いから、プロジェクトに参加することを決意しました。
―プロジェクトはどのような形で進行させたのでしょうか?
藤田:まず本制作では、「クリエイターたちのクリエイティブに対する想いを可視化させる」をテーマに設定しました。年鑑を、クリエイターの制作への熱意・もがき・実現への苦労なども含めたアーカイブとして残していく。そのための表現方法として、脳・時間・心など、クリエイティブワークに必要なものをモチーフとした、総勢26体の“クリエイティブモンスター”を制作しました。モンスターの制作はそれぞれ担当を分け、独自のセンスも交えながら作っていくのですが、全体のトーンは合わせる必要があるため、こまめに打ち合わせを重ねながら作っていきました。
小川:最初に藤田さんがモンスターを数体作ってくれて、それを参考にしながら作っていく感じでしたね。他にも、「口や鼻を付けない」「柄を入れる」「配色は……」「テクスチャは……」などの細かなルールを共有しつつ進めました。ただ、例えルールやトーンが同じであっても、デザイナーが変わると出力されるデザインも変わり、それが単純に面白かったですね。
藤田:自分では思いつかないアイデアや文脈でデザインされていたりして、最後の方はあえて自分からそちらに寄せていったり、色々と参考になることは多かったです。

クリエイティブワークに必要なものをモチーフとした総勢26体のモンスター
自由度が高いからこそ実現できた強いこだわり
―制作において、特にこだわった部分はありますか?
藤田:『CCN年鑑』は毎年作成されるもので、かつ作り方や体裁についても基本的には自由です。これまでの年鑑も、ピラミッドの形を模したものや、とんでもなく大きなものなど、形からしてエキサイティングなものも多かったですね。ただ、今回は「何度も手に取りやすい定型サイズにしたい」というご依頼があったため、一般的な形でありながらこの書籍を手にするコピーライターにとって、思わず手に取りたくなるインパクトのある一冊にしよう、と考えました。また定型サイズであれば保管もしやすく、保管してもらえるということは私たちのクリエイティブが長く残っていくということでもありますから、そういう意味でもやりがいを感じられると思ったんです。
小川:そうして形で遊ばないからこそ、印刷やデザインへのこだわりも強く持つようになりましたね。「CCN賞」内にはいくつかの賞があるため、掲載される各賞のタイトルを、全て異なるタイポグラフィでデザインするなど、見応えのある表現にしました。もちろん、そのぶん手間はかかってしまうのですが、だからこそのこだわりと言えるポイントですね。
藤田:また、一冊の中にストーリーを持たせたいとも思っていました。もともと企画を考える際に、“黒い年鑑をつくりたい”“モンスターをつくりたい”という思いがバラバラの軸としてあったのですが、それを組み合わせることで「まだ闇の中で見つかっていないクリエイティブモンスターを発見する」というストーリーを描き出すことができたんです。

『DISCOVERED MONSTERS』

全て異なるタイポグラフィでデザインした各賞のタイトル
―制作物の反響について教えてください。
藤田:『CCN年鑑』が最初にお披露目されるのは授賞式で、トロフィーのような形で受賞者に手渡されたのですが、自分のオリジナルモンスターができて、皆さんとても喜んでくれました。また、受賞者以外の購読者からも「定型サイズながら、工夫されていて見応えがある」と好評をいただくことができましたね。さらに、本制作がAICHI AD AWARDS 2025 のSPECIAL AWARDにて「平井秀和」賞を受賞するなど、確かな実績を獲得することもでき、とても満足しています。
小川:自分自身の成長という意味でも、大きな反響があったと感じています。私たちは普段クライアントからの要望がある中で仕事をしますから、どうしてもある程度の制約はかかってしまいます。しかし、今回はかなり自由度が高いプロジェクトだったので、こだわろうと思えばどこまででもこだわれる。そんな中で、どう進行をしていくのか、どこで折り合いをつけるのかといった流れや考え方は、全く新しい学びとして吸収できたように思いますね。
藤田:クライアントから自由に任せてもらっているということは、そのぶん、さまざまな決断を自分たちで行わなければならず、その怖さや大変さは当然あります。しかし、だからこそ面白くもある。加えて、初めてのメンバーと一緒にプロジェクトを進める中で、自分にはない意見や考え方を学べたのも大きいですね。色んな人と一緒に仕事をする意義や、メンバーの意識を共有するための打ち合わせの大切さなど、普段の仕事だけでは得られない学びがたくさんあったと感じています。
経験を糧に次なるステップへ
―最後に、今後の展望について教えてください
藤田:今回のような、高い自由度の中で自身のアイデアを具現化するという機会は、そうそうあるものではありません。だからこそ、一つひとつの機会を逃さず、積極的に取り組んでいきたいですね。そして、そこでしっかりと良い結果を実現し、若手メンバーが「自分もこういうチャレンジをしてみたい」と思えるきっかけを作っていけたらうれしいです。
小川:広告制作の多くは、基本的には期間限定であり、時間が経てば別のものに変わってしまい、人の目に触れる機会こそあれど、手元に残るものではありません。しかし今回の制作は、しっかりと手元に残るものであり、今日も誰かの家の中に自分たちが作ったモンスターが潜んでいると思うと、うれしい気持ちになりますね。今後も、そうした実体として残るような仕事をたくさんしていけたらと思います。


