TAKI BLOG
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テーマ:採用・リクルート
更新日:2026.09.11
好きを仕事に?「できる」から仕事を考えてみる
経営企画室
採用/育成担当・執行役員
天明久尚

こんにちは。たきコーポレーションで人材採用・育成を担当している天明です。
「好きを仕事にしましょう」「好きから仕事を探しましょう」
就活の際にはよく出会うフレーズですよね。わたしもよく使います。
「好きで仕事を選ぶ」。それでうまくいくならそれが一番良い方法だと、個人的には思います。けれど現実には、そううまくいかないことだってある。
「好きで始めたけれど、なかなか上達しない」
「好きで始めてみたものの、期待していたものとは違った」
そんなことも、実際にはあります。
細かく見てみれば「本当はこうじゃなかった」ということは、ある程度避けられないものです。けれど、基本的には一度きりの新卒就活だからこそ、できるだけ避けたいと思うのが心情ですよね。
では、何を基準に就活をすれば良いのでしょうか?
今日はそんなテーマでお話ししてみたいと思います。

「好きなこと=できること」ではない
まず考えたいのが「好きなこと」と「できること」は同じなのか、ということです。
例えば「絵を描くのが好き」という人がいたとして、その人は「絵を描く仕事ができる」でしょうか。
もちろん、できるし向いている可能性はあります。けれど、それだけではまだ分かりませんよね。もしかすると、その人にとって絵を描くことは単なる手段であって、本当に好きなことは「世界観を考えること」かもしれません。あるいは「自分の頭の中にあるものを形にすること」かもしれない。
一方で、「絵を描くのは好きだけれど、得意ではない」という場合もあります。そして、ほかに好きなことが思いつかず「好きなことを仕事にするなら、絵を描く仕事しかない」と、考えてしまうこともあるでしょう。
「好き」と「できる」は、必ずしも同じではありません。だからこそ、好きなことをそのまま仕事に結びつけるのではなく、「自分は絵を描くことの、何が好きなのか?」と、その本質を細かく考えてみることが大切なんです。
「デザインが好き。だからデザイン会社」
「車が好き。だから自動車会社」
「ゲームが好き。だからゲーム会社」
これも、もちろん間違いではありません。けれど、もう一歩踏み込んで
「デザインのどの部分を面白いと感じているんだろう?」
「車の何に惹かれているんだろう?」
「ゲームのどのようなところが好きなんだろう?」
と考えてみる。
そして、その「好きなこと」は、実際に自分ができることなのか、続けていけそうなのか、も問いかけてみる。
「好きなこと」と「できること」を分けて考えることで、自分の興味や強みがより具体的に見えてきます。これは、仕事を探す上でとても重要な視点です。
もうひとつ考えておきたいのが「できること」の整理
「できること」と言えば「資格を持っている」とか「コンテストで賞を取った」とか、何か特別な実績や能力がないといけない、と感じるかもしれません。けれど、仕事で役立つ「できること」は、もっと身近でシンプルなものです。
・人の話を聞くのが上手い
・分かりやすい文章が書ける
・説明が上手
・初対面の人ともすぐに打ち解けられる
・アイデアをたくさん思いつく
・細かい作業が苦にならない
・人の気持ちを察するのが得意
・何となく感じた違和感を言葉にできる
こうしたことも、立派な「できること」なんです。けれど、このような「できること」は、自分では気づきにくいという側面を持ちます。自分にとっては「ごく普通の当たり前のこと」ですから「できることには入らない」という位置付けを、無意識にしてしまうことが多いんです。
だから、できることを見つけるときは「自分の長所を人に聞く」といい。
「友達から、何かと相談されることが多いよね」
「グループワークでは、自然とまとめ役になってるよね」
「説明がすごく分かりやすいよね」
本人にとってはごく普通の当たり前のことでも、他の人はそれを能力として見ていたりします。できることを知るには、自分と向き合うことももちろん必要です。けれど、時には客観的な意見も聞きながら、少しずつ「自分の知らない自分のできること」に気づいていけると良いと思います。

自己分析ツールを用いて、自分を深掘りしていくのも良い方法。身の回りの人とやってみよう。
「好き」かつ「できる」を探す
さて、ここからが本題です。
「好き」と「できる」は、どちらを優先すればいいのでしょうか。
これ、わたし自身が学生時代に持っていた疑問です。結論から言えば、おすすめの考え方は「好きなこと」×「できること」です。
例えば「人と話すことが好き」で「情報を整理することが得意」なら、営業やディレクターやプロデューサー、リサーチャー、コンサルタントなど、さまざまな仕事が候補になります。
逆に、好きなことからでは発想しにくいようなら、できることから出発してもOKです。
・人と話すのが得意
・文章を書くのが得意
・数字を扱うのが得意
・ものを整理するのが得意
なんでもいい。
そしてその要素の周辺にある、自分の好きな要素を洗い出してみる。最初から完璧な答えを見つける必要はありません。とにかく組み合わせをたくさん出してみましょう。意外な気づきを得やすくなると思います。
「できること」に着目するメリット
実は「できること」を考慮した仕事選びには、いくつかのメリットがあります。
まず一つ目が「成果につながりやすい」ということ。
もちろん、「できる=必ず成果が出る」わけではありません。自分が比較的得意なことを仕事にすれば、周囲から評価される機会は増えるかもしれません。評価されることで信頼され、少し難しい仕事を任されるようになる。その経験を通して、さらにできることが増えていきます。
二つ目は「仕事を続ける支えになりやすい」ということ。
得意なことを活かして成功体験を積み重ねると、自信につながります。もちろん、すべての人に当てはまるわけではありませんが「自分はこれができる」という感覚は、仕事を続けていくうえで大きな支えになることがあります。
そして、三つ目が「できること」が「好きなこと」に変わる可能性もあるということ。
最初はそれほどピンとこなかった仕事でも、やってみたら意外とできた。そんな経験を重ねるうちに、仕事の面白さに気づいていく。
「好きだから頑張れる」だけでなく、「できるから面白くなる」ことだってあるんです。
これは、仕事選びを考えるうえで、覚えておいてほしいことのひとつです。
「やりたい仕事」を見つけなくてもいい
就活をしていると「自分のやりたいことを見つけなきゃ」という焦りを感じることがあります。周りがモチベーションに満ちた人だらけだと、余計プレッシャーに感じてしまうことも多いでしょう。けれど、新卒で働き始める前から、
「私はこの仕事が一生、好きです」
「この仕事こそが、自分の天職です」
と分かっている人は、そう多くはありません。だから「やりたいことが見つからない」なら、最初からそこを目指さなくてもいい。むしろ注目すべきは「できること」。「できること」を起点に、そこから自分にフィットする職種や環境を選んでいく。
仕事は、新卒時の職種や職場や環境が、ずっとそのまま続いていくわけではありません。キャリアはさまざまに形を変えながら、続いていくものです。今後の長い仕事人生の中で、自分の「好き×できる」を突き詰めていけばいいのです。
今ここで、完成型を目指す必要はありません。
だからこそ、就活で迷ったときにはぜひ一度「自分は何が好きか?」だけではなく、
「自分は何ができるか?」
から考えてみてください。
まずは自分の「できる」をひとつ見つけてみる。そこから始めてみてはいかがでしょうか。
