Customer Story ー課題解決実績ー

~その課題に、デザインの力を。
ともにつくり上げる。成果と未来~

Customer Story # 02

必要だったのは
「言語化」と「自分ごと化」。
世界中の仲間と同じ目線で
未来を見つめるために。

ブランディング / 経営ビジョン策定 / 全社員への浸透

フロイント産業株式会社 CS戦略企画部 中山 裕美 様(中央)、経営企画部 丸山 まゆ 様(右) たきコーポレーション 村田 速人(左)

フロイント産業株式会社
CS戦略企画部 中山 裕美 様(中央)、経営企画部 丸山 まゆ 様(右)
たきコーポレーション 村田 速人(左)

1964年に創業し、製剤装置、医薬品添加剤業界のリーディングカンパニーとして存在感を発揮するフロイント産業。同社はその長い歴史の中で、国内外のさまざまな企業と合併しながら、グループを拡大してきました。そして2024年、創業60周年という節目に合わせ、グループの一体感をより強固なものにするために、経営ビジョン見直しのプロジェクトがスタート。これまでの歴史を紡ぎながら、未来へと歩み出すための第一歩を、たきコーポレーションが支援しました。

 

制作 → 浸透まで設計するために求めた
包括的なサポート

本プロジェクトにおいて、新たな経営ビジョンの策定はあくまでも要素の一つ。どのような言葉を紡ぐのかはもちろん、それらをどのように展開し、また浸透させていくのか。作って終わりではなく、その後の施策についても慎重に検討していく必要があります。長く、困難な道のりが予想されるからこそ、制作力だけではない総合力のあるパートナーが必要になる。フロイント産業事業推進部の中山さんはそう考えていたと言います。 「たきコーポレーションは業界でも屈指の規模を誇り、デザインはもちろん、ブランディングから動画、UI・UXまで、幅広い制作に対応してくれます。息の長いプロジェクトになるからこそ、不測の事態への備えもしつつ、包括的にサポートして頂けるのを期待してお声がけさせていただきました」(中山さん)

 

事業推進部 中山 裕美様

事業推進部 中山 裕美様

 

経営企画部 丸山 まゆ様

経営企画部 丸山 まゆ様

プロジェクト初期には、社長の考えや思いを言語化し可視化するために、ブランディングに強みを持つ当社カンパニー「IGI」の、コピーライターが中心になって推進。『企業理念』や『5つの創造』など、フロイント産業内の既存のキーワードから理念体系を整理しつつ、経営ビジョンとして示すべき姿を具体化していきました。中でも社長へ実施したインタビューには驚かされたと、経営企画部の丸山さんは語ります。 「思いを引き出すのがとても上手で、私たちですら知り得なかった社長の本心を聞けたような気がしています。社長自身もインタビュー後に『思いの丈を十分に話すことができた』と喜んでいて、さすがだなと思いましたね」(丸山さん) こうして得られた情報を元に、理念ブックの作成にも参画。 「整理した理念体系を元に、理念ブックも作っていただきました。それぞれの言葉の意味やそこに込められた思いが詳しく言語化されており、国内外のメンバーが同じ方向に進むための指針ができたように感じます」(中山さん)

 

社長インタビュー動画

社長インタビュー動画

 

理念ブック

理念ブック

 

社内も社外も全ての人に届けるクリエイティブ

さらに、そうした制作物の進行に合わせて、フロイント産業におけるCI・VIも新たに作成。マニュアルも作成し、グループ全社で統一されたイメージの構築を目指しました。 「それまでは各拠点がロゴやスローガンを思い思いに使っていて、まるで自由演技のような状態だったんです。場合によっては、ロゴが伸びてしまっていたり、他のデザインや模様と被ってしまっていたり、決して良いとは言えない状態でした。たきコーポレーションさんが作ってくれたマニュアルは非常に精密で、これがあれば迷いなくデザインに落とし込んでいけるなと、とても感心しました」(中山さん)

たきコーポレーションの制作はまだまだ終わりません。ドイツで実施される大規模な展示会の開催に合わせ、フロイント産業の存在感を示すためのコンセプトムービーを制作。 「コンセプトムービーは、私たちのお客様に向けたアピールになるのはもちろん、グループに所属する海外メンバーに『自分たちもフロイント産業の一員になったんだ』と思ってもらう上で、非常に効果的だったと思います。撮影は浜松にある自社研究所で行ったのですが、かなりタイトなスケジュールだったにも関わらず対応していただけて、感謝しています」(中山さん)

 

コンセプトムービー

コンセプトムービー

 

きめ細やかな連携とサポート力で思いを形に

プロジェクトで配慮したのは、海外のメンバーもしっかりと巻き込み、経営ビジョンを一緒に作り上げたと感じてもらうことでした。 「日本で勝手に作ったものを押し付けられたと思われたくなかったんです。理念ブックにはフロイントパーソンというページがあるのですが、“勤めている人はどんな人?”、“社員はどうあってほしい?”といった項目を、海外を含めて指名したメンバーに思いを語ってもらいました。できる限り多くの人にプロジェクトに協力してもらい、共通認識を持ってもらえるよう工夫しました」(中山さん)

たきコーポレーションは成果物の作成だけでなく、プロジェクトの進め方や社内調整も含めて全面的にサポート。定例会議や日々の打ち合わせを通じて情報交換し、ビジョンを共有した上で連携を強固にしました。 「まるで社員の一員のように何でも相談できましたし、きめ細やかにサポートしていただいて本当に助かりました。理念ブックのインタビューでは社長の思いを最大限に引き出してくれましたし、社風を理解してくれているからこそ、多くの人を巻き込んだプロジェクト推進ができたと思います。また、コンセプトムービーを作りたいとなった際も、別途制作会社を探す必要がなく、たきコーポレーション内で対応してもらえたのが頼もしかったです」(丸山さん)

 

社員一丸となって経営ビジョンを体現するために

新たな経営ビジョンは策定して終わりではなく、全社員に浸透させ、自分ごととして捉えてもらうことが何よりも重要です。フロイント産業は、社員を巻き込むための施策をスタートさせました。 「企業理念と経営ビジョン、そして5つの創造をまとめたパネルを国内拠点に設置しました。オフィスの各フロアにパネルを掲げることで、まずは会社の思いを日常的に目にする仕掛けを作り、身近に感じてもらおうと思ったのです」(中山さん) 経営ビジョンや企業ロゴに関する相談窓口も、全社チャットに開設しました。分からないことがあった際、すぐに質問できる場を用意することで、社内認知を広げて自発的に活動してもらえる環境を作るためです。

施策はまだまだ展開していきます。経営ビジョンや氏名が掲載された、オンライン会議用の背景として使えるビジュアルを用意するにあたり、グローバルの全社員が参加するコンテストを実施予定。一番人気のデザインを採用することを検討しています。 「イベントに参加することで、経営ビジョンを自分ごととして捉えてもらい、国内外の社員の心の距離を縮めることが目標です。当社は胸の中に熱い思いを秘めている社員が多いので、一人ひとりの気持ちや考えをくみ取り、施策に反映しながらチャレンジしていきたいと思います」(丸山さん)

目指すのは、社員全員が当事者意識を持ち、経営ビジョンを自走させていく状態です。 「情報や技術などを共有し、切磋琢磨しあえる環境を作ることで、新技術やサービスといった新しい価値を生み、フロイント産業の認知や利益の向上につなげていく。その結果、経営ビジョンを体現することができるでしょう」(中山さん)

フロイント産業が目指す未来を実現するために、たきコーポレーションはこれからも伴走し続けます。