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TAKI MAGAZINEー 制作における『知』を紐解く ー

TAKI Magazine ー 制作における『知』を紐解く ー

投稿日:2026.08.31 更新日:2026.08.26

ポジショニングとは?マーケティングにおける基本を解説

自社の商品やサービスを市場で成功させるためには、その「立ち位置」を明確にすることが不可欠です。多くの競合が存在する中で、顧客から選ばれる存在になるには、独自の価値を的確に伝える必要があります。そのための強力な武器となるのが「ポジショニング」というマーケティング戦略です。

この記事では、ポジショニングの基本的な意味から、具体的な進め方、成功事例までをわかりやすく解説します。マーケティング戦略の立案に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

ポジショニングは市場での自社の立ち位置を明確化する戦略

ポジショニングとは、ターゲットとする顧客の心の中に、自社製品やブランドについて独自の、そして価値ある地位を築くための活動全般を指します。「〇〇といえば、この商品だ」と顧客が自然に思い浮かべるような、競合他社とは違う特別な場所を確保することが、ポジショニングの本質です。この立ち位置が明確になることで、価格競争に巻き込まれにくくなり、安定した事業成長を目指せます。

STP分析におけるポジショニングの重要性

ポジショニングは、マーケティング戦略のフレームワークである「STP分析」の最後のステップにあたります。STP分析は、以下の3つの要素で構成されています。

S(Segmentation)市場細分化:
市場を同じニーズや性質を持つグループに分割する

T(Targeting)ターゲット設定:
細分化した市場の中から、自社が狙うべき市場を選定する

P(Positioning)ポジショニング:
ターゲット市場の顧客に対して、自社の価値を明確に位置づける

セグメンテーションで市場の全体像を把握し、ターゲティングで戦う場所を決めた後、ポジショニングで「どのように戦うか」を具体的に定義します。この3つは一連の流れであり、ポジショニングが曖昧なままだと、どれだけ優れた製品であっても、その魅力が顧客に伝わらず、マーケティング活動全体が失敗に終わる可能性があります。

ポジショニング戦略に取り組む3つのメリット

効果的なポジショニング戦略には多くのメリットがありますが、その中で最も代表的なものを3点、紹介します。

競合との差別化が実現できる

最大のメリットは、競合他社との明確な差別化が図れることです。自社ならではの独自の立ち位置を築くことで、顧客は「なぜこの製品を選ぶべきなのか」を直感的に理解できるようになります。これにより、「安さ」など価格で勝負するのではなく、製品の価値に基づいた価格設定が可能になります。顧客が「高くてもこのブランドがいい」と感じるようになれば、安定した収益基盤を築くことにもつながります。

顧客への提供価値が明確になる

「誰に、どのような価値を提供するのか」を社内外にはっきりと示すことができます。この提供価値が明確になることで、ニーズのある顧客に認識されやすくなります。また、社内においても開発、営業、広告など全部門が同じ方向を向いて活動できるようになることで、メッセージに一貫性が生まれます。結果として、ブランドイメージの向上にも貢献します。

一貫性のあるマーケティング施策が打てる

ポジショニングが確立できれば、広告のデザイン、キャッチコピー、プロモーション活動、価格設定など、すべての活動がポジショニングに基づいて展開されるため、メッセージにブレがなくなります。一貫性のあるメッセージは、顧客に統一されたストーリーとしてブランドを伝えることができ、長期的な信頼関係を築くことができます。

ポジショニング戦略の具体的な進め方5ステップ

ポジショニングは感覚的に決めるものではなく、論理的なステップに沿って進めることが重要です。ここでは、STP分析の流れに沿った5つのステップを解説します。

手順1:セグメンテーション(市場の細分化)

最初のステップは、市場を共通のニーズや特性を持つ小規模なグループ(セグメント)にわけることです。これにより、市場の全体像を詳細に把握できます。セグメンテーションで使われる主な切り口には、以下のようなものがあります。

地理的変数(ジオグラフィック):国、地域、都市規模、気候など
人口動態変数(デモグラフィック):年齢、性別、所得、職業、家族構成など
心理的変数(サイコグラフィック):ライフスタイル、価値観、性格など
行動変数(ビヘイビアル):購買頻度、使用場面、求めるベネフィットなど

これらの変数を組み合わせて、自社がアプローチ可能な市場を洗い出します。

手順2:ターゲティング(狙う市場の選定)

次に、細分化したセグメントの中から、自社が最も強みを発揮でき、かつ収益性が高いと判断される市場をターゲットとして選びます。ターゲットを選定する際は、「市場の規模や成長性」「競合の状況」「自社の経営資源との適合性」などを多角的に評価することが重要です。ターゲット顧客をより具体的にイメージするためには、ペルソナ設定を行うのが効果的です。架空の顧客像を詳細に設定することで、チーム内での認識を統一し、顧客視点での戦略立案が容易になります。

手順3:競合のポジショニングを分析する

ターゲット市場を決定したら、その市場に存在する競合他社がどのようなポジショニングを築いているかを徹底的に分析します。各競合が「どのような価値」を「どのような価格」で「どのような顧客」に提供しているのかを明らかにしましょう。競合のウェブサイトや広告、SNSでの発信、顧客からの評判などを調査することで、競合の戦略が見えてきます。この分析を通じて、市場にまだ満たされていないニーズや、競合が手薄な領域(空白地帯)を発見することが、次のステップにつながります。

手順4:自社の強みと差別化ポイントを定義する

競合分析で見えてきた市場環境と、自社の持つ強み(技術力、ブランドイメージ、顧客サポート体制など)を照らし合わせ、差別化できるポイントを探します。この差別化ポイントこそが、ポジショニングの核となります。重要なのは、単に「他社と違う」という点だけでなく、その違いが「ターゲット顧客にとって価値がある」ことです。顧客が魅力を感じない違いをアピールしても、購買には結びつきません。「顧客にとっての価値」と「自社の独自性」が重なる部分を見つけ出すことが成功の鍵です。 

手順5:ポジショニングマップで自社の立ち位置を決める

最後に、ここまでの分析結果を可視化し、自社が目指すべき具体的な立ち位置を決定します。その際に役立つのが「ポジショニングマップ」です。マップ上で競合がいない、もしくは少ない魅力的な領域を見つけ出し、そこを自社のポジションとして定めます。ポジションが決定したら、それを端的に表現する「ポジショニングステートメント」を作成し、社内で共有することで、その後のマーケティング活動の指針とします。

ポジショニングマップの作り方と軸の決め方のコツ

ポジショニングマップとは、市場における自社と競合他社の位置関係を、2つの軸からなる座標上にプロットした図のことです。縦軸と横軸には、顧客が製品を選ぶ際に重視する要素(購買決定要因)を設定します。このマップを作成することで、市場の競争環境を直感的に理解できます。また、競合が密集しているエリアや、逆に競合が存在しない「空白のポジション」が一目でわかるため、戦略立案に役立ちます。

マップの有効な軸を決めるためのポイント

ポジショニングマップを作る際は、何を軸にするかが大切です。軸を設定する際は、以下のポイントを意識することが重要です。

・ターゲット顧客が製品やサービスを購入する際に、重要視している要素であること
自動車であれば「価格」と「燃費」、ビジネスホテルであれば「価格」と「立地」などが考えられます。

・2つの軸の相関性が低いこと
「品質」と「価格」のように、一方が高ければもう一方も高くなる傾向がある軸を選ぶと、各社が右肩上がりの直線状に並んでしまい、有効な分析ができません。例えば、以下のように軸を選ぶとよいでしょう。

軸の選び方

これらの例を参考に、自社の業界や製品特性、そしてターゲット顧客のニーズに合わせて最適な軸を設定しましょう。

ポジショニングで一貫したブランド価値を届けよう

本記事では、マーケティング戦略の要であるポジショニングについて、その意味から具体的な進め方を解説しました。ポジショニングとは、顧客の心の中に自社独自の価値ある地位を築くことであり、競合との差別化や一貫したブランド戦略の実現に不可欠です。この記事で紹介したステップや注意点を参考に、ぜひ自社のポジショニング戦略を見つめ直してみてください。

TAKI Magazine編集部 執筆者情報

私たちTAKI Magazine編集部は、SEOやデジタルマーケティングの専門知識を活かし、企業のご担当者さまを支援する情報発信を行っています。SEOコンサルタントや上級ウェブ解析士の資格を持つマーケティング実務者が中心となり、長年のクリエイティブ業界での経験を基に、グラフィックデザイン、ブランディング、マーケティングなど、企業のご担当者さまにとって役立つコンテンツをお届けしています。

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