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ブログ編集部

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こんにちは、ブログ編集部です。弊社では、2019年から2021年にかけて、株式会社ぐるなびの大規模リブランディングプロジェクトを企画。パーパスを含めた、新たな理念体系の策定に取り組みました。
そして今回、パーパス策定によってその後にどのような変化が起きたのか、株式会社ぐるなびの代表取締役社長である杉原章郎氏にインタビューを行いました。ブログでは、その模様をダイジェスト版でお届けします。
(インタビュアー たき工房執行役員:竹嶋晋)

株式会社ぐるなび 杉原社長インタビュー

これまでの歴史を振り返り、次の時代の一歩を踏み出す

株式会社ぐるなびのリブランディングプロジェクトによる成果について、同社社長の杉原氏にインタビューを実施したのは今年の8月。東京ミッドタウン日比谷にある日比谷三井タワーにあるぐるなび本社で行いました。

株式会社ぐるなび 杉原社長インタビュー

――2019年よりリブランディングプロジェクトがスタートし、昨年5月に正式にパーパスが策定されました。当時を振り返ってみて、印象に残っていることはありますか?

杉原社長:もともとは、もう少し早めに策定をして、社内外にお披露目していきたいと考えていました。しかし今なお続くコロナの影響もあり、予定よりは遅れてしまった印象です。一方で、遅れたからこそたっぷりと時間をかけてアイデアを練ることができ、パーパスに対する理解も深めることができたのも事実です。これからは日々の活動を通じてより一層パーパスに対する理解を深め、さらにそれらを広めていくための年にしなければなりませんね。

――パーパス策定は、ぐるなびにとって必要なアクションのひとつだったと感じますか?

杉原社長:ぐるなびという会社には、もともと「日本の食文化を守り育てる」「4つの進化」という創業から続く理念がありました。しかしそれらが設定されたのは、今から20年以上も前。時代に照らしたときに、進化や変化が必要と感じている社員も少なくなかったと思います。そうした中で、多くの社員が参加し、良いところも悪いところも含めた会社の歴史を振り返りながら、これからのあるべき姿を考えられたことは、私を含めた社員全員にとって良い経験となったのは間違いありません。会社の魅力を再確認し、新たな自分となってそれらを発信していくためのバイブルを作れたと言えるのではないでしょうか。

自分の言葉が形になるからこそ、それを信じて前に進むことができる

――パーパス策定によって、社員や会社の強みに変化を感じますか?

杉原社長:ぐるなびの強みは、飲食店についての造詣が深く、お客さまのことを真剣に考えることができる社員が多いことだと思っています。その強み自体が変わることはありませんが、より進化しているように感じますね。

ここ数年間はコロナによって、飲食店は社会の大きな変化によって、チャレンジを余儀なくされた期間でもあったと思います。そうした中で、私たちも単にお客様に寄り添うだけでなく、新たなソリューションを作り出し、飲食店の進化をサポートできる存在にならないといけませんでした。パーパスの策定は、社員一人ひとりが次のステップに成長するための指針にもなったと思います。パーパスへの理解を深め、その言葉を考えれば考えるほど、混迷を極める今の世の中で自分が何をすべきなのかが見えてくるのです。

――確かな手ごたえを感じていただけているパーパス策定ですが、そうした効果を生み出せた大きな要因は何だと思いますか?

杉原社長:やはり多くの社員が参加をし、自分たちの意見や考えを反映させながら作っていけたことが大きいと思います。どれだけ良い言葉や崇高な言葉を並べても、それが自身の考えや想いとかけ離れたものでは吸収することはできません。現場からで出てきた言葉を元にし、奇をてらったり解釈がずれたりするようなものでもない。この言葉を胸に進めば大丈夫と思えたことが良かったのではないでしょうか。

もちろん、新たな言葉を生み出すことで、これまでの理念や積み上げてきた実績を無くしてしまうのではないか、という不安の声もありました。そういった意見には、パーパス策定のプロセスについて説明するようにしていましたね。過去を捨てたわけではなく、これまでのすべてを含めて新たな言葉を紡いでいること。ゼロから生み出したのではなく、あくまでもRenew (リニュー)であるということを伝えるようにしていました。

――パーパス導入を検討する日本企業の方に一言

どの企業もやるべきだと思います。なぜなら、これまでの自社の取り組みを振り返り、再整理を行って、新たな提供価値を定義することはとても大切なこと。これまでの歴史をたどり、整理して、その時代に合った理念に作り替えていくことを社員と一緒に巻き込んで取り組むことが、結果として私は一番の近道だと思います。ですので、どの企業も取り組むべきだと思います。

株式会社ぐるなび 杉原社長インタビュー

株式会社ぐるなび 代表取締役社長 杉原章郎

1969年広島県生まれ。1994年慶應義塾大学総合政策学部卒(SFC1期生)。1996年に同大学大学院・政策メディア研究科修士課程修了時にITベンチャー会社設立。
1997年に楽天㈱の共同創業者として参画し、「楽天市場」の出店営業を統括。
その後、楽天内で複数の新規事業を立ち上げつつ、取締役新規事業開発部長、オークション事業部長、楽天ブックス(株)代表取締役社長、システム開発部門担当役員などを歴任。
2012年より人事・総務部門担当役員ならびに障がい者雇用の特例子会社である楽天ソシオビジネス(株)代表取締役社長を務めた。2019年6月に㈱ぐるなび代表取締役社長に就任。

 

パーパス策定でお困りの方は、弊社にお声がけください

こうしたお話以外にも、ぐるなびが今後向き合うべき課題や、ぐるなびならではの競合優位性、そしてこれから挑戦したいと思っていることなど、さまざまなお話をいただくことができました。

取材の全編はYouTube上で公開中。

弊社では、今日のように注目されるずっと以前から、パーパスを研究し、普及に努めてきました。パーパスの策定は、会社や社員の強みを再確認し、新たな一歩を踏み出すための原動力や指針となるものです。パーパスの策定を検討中の企業さまは、ぜひ一度、ご相談ください。