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デザインアドバイザー/アートディレクター
舟木真也

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こんにちは。たき工房のデザインアドバイザー舟木真也です。デザイン内製化に課題を抱えている企業様へ向けて、それぞれのお悩みに特化した、スキルアップやモチベーション向上ための勉強会やワークショップを行っています。今回はその新たなデザイナー育成サポート「デザインアドバイザー」をご紹介します。

舟木真也/
福島県生まれ。ディレクター、制作次長、制作部長を歴任。デザイナー育成に関してさまざまな研修業務に携わる。2020年デザイン内製化企業へ向けて、デザイナー育成サポートを目的とした「デザインアドバイザー」として業務をスタート。Adobeアンバサダー幹事。

デザインアドバイザーTOP画像

 

デザインアドバイザー立ち上げの背景

私が当時新設された社長室という部署のメンバーになった時のこと。弊社湯浅社長から「いままで会社が手掛けてこなかったことをやる」という社長室の命題をいただきました。

「『いままで会社が手掛けてこなかったこと』とは何だろう?」と思い、いくつかの気になる事案について、情報や事例を調べたりセミナーを受けたりしました。そして受けたセミナーの一つに、株式会社大塚商会様とアドビ株式会社様が共同開催した「企業内製化に関するセミナー」がありました。

働き方改革が注目されている中、制作物を内製化し効率化を図る企業が増加してします。外注比率が高い制作物の中では、「広告物」「パンフレット・カタログ」「Webサイト」「会社案内」に対する内製化意向が高く、「コスト削減」「リードタイム短縮」におおよそ30%の削減を期待しているという調査結果が出ていました。(「企業制作物の内製化に関する調査 2018.06 」―アドビ株式会社調べ)

制作内製化のために、多くの企業様はデザイナー職を入社させるのではなく、営業職やマーケティング、または宣伝部の方がデザインを手掛けるように配置転換を行っているケースを多く見掛けます。事実、オンラインによるデザイン相談を行っていると、担当される方からはデザインの経験やデザイナーに接する機会がないため、ご自身のデザインのやり方が正しいのか悩まれていたり、デザインアプリケーションの使い方に困っているという問題があると、少なからずお聞きしています。

大塚商会様がPC・コピー等システム機器、アドビ様がクリエイティブソフトウェアを活用した企業制作内製化支援に関するセミナーは、デザイナーの在り方も含め大変興味深い内容でした。ですが、企業の制作内製化が進むということは、外部の受託デザイナーにとっては自分の現在と未来に直結する大きな問題です。事業会社内でデザイン業務が成立するならば、制作会社に頼む必要性は徐々に少なくなるかもしれません。

ただその一方、デザインを内製化しようとしている企業様へ、デザイナーのスキルアップや制作物のクオリティアップをサポートする、という育成サポートには可能性を感じました。内製化を進めている企業からデザインを受託するのではなく内製化を支援する。企業の制作物内製化はこれからもっと広がります。確実に。よってそれに抗うのではなく、自分が培ったデザイナーやディレクター、またマネージャーとしての経験やスキルを他企業のデザイナー育成に活用するということは、デザインを生業としてきた者にとって新しいチャレンジに成り得ます。

デザイナー育成サポートのベースにあるもの

たき工房は、社員一人ひとりが目的を持って成長できるよう、職種と役割に応じたクラスに基づいたキャリアステップと研修制度を用意しており、それぞれの研修目的・方法・内容については、一過性ではなく実務に結び付くところまでを視野に入れたプログラムとなっています。

デザイナーの研修は、デザイン研修だけでなく、プレゼンテーション力やマーケティング力を身に付ける研修なども含んでいます。各チームでも、新しいツールやメディアの勉強会などが頻繁に行われています。

私もデザイナー育成に関して、多くのデザイン研修を企画実施してきたこともあり、実際ご依頼をいただいている企業様への勉強会やワークショップの運営に、たき工房でのデザイナー育成経験を活用しています。デザイナー・アートディレクターとしての経験、チームマネージャーとしての経験、そして、前述のたき工房としてのデザイナー育成の考え方等をベースに、デザインアドバイザーのサービスは、企業様それぞれの社内デザイナー育成課題の解決に取り組んでいます。

デザインアドバイザー イメージ

デザインアドバイザーの目的

企業様のデザイナー育成に関する悩みは、デザインのリテラシー習得、スキルアップ、体系的な研修、デザイナーへのディレクションやマネジメントなど、多種多様です。

デザインアドバイザーの目的は、企業のデザイナー育成をサポートするため、個々の課題にフォーカスしたワークショップや勉強会を通して、参加された方々が成長への気づきを得てデザインの質を向上していただくこと。それにより生まれたデザイナーの力を、新たな企業利益へとつなげていただくことと考えています。また、デザイナーの価値を向上させることで、社会をよりよくすることに少しでも貢献できればと思います。

デザインアドバイザー事例

現在、ご依頼の多くは「デザインスキル向上」と「デザインリテラシー向上」の二方向です。「デザインスキル向上」については、デザインワークショップを主体としたプログラム、「デザインリテラシー向上」は座学講義を主体として参加者の方々とのディスカッションを行っています。

投資運用企業様で行った座学とワークショップを組み合わせた、デザイン勉強会の事例をご紹介します。

ある投資運用企業様は、社外へ発注する制作物以外に、社内でも、販促物、社外向けビジネス文書、動画など多くの制作物をデザインされています。そしてご相談いただいた担当者様へのヒアリングで、デザインに関して下記の課題を把握できました。

1. チームメンバーのデザインリテラシーを高めたい。

2. デザイン担当者のデザインスキルを向上させたい。

3. 社内販促物の品質向上によってブランドイメージを強化したい。

この課題に取り組むため、座学とワークショップを組み合わせた下記の勉強会を提案させていただき、2回に分け実施しました。

 

【座学】

A. 制作会社へのディレクションの仕方。
目的:デザイナーとの効率的なコミュニケーションを知る。

B. ユニバーサルデザインについて。
目的:多様性社会のデザインに必要な考え方を知る。

【ワークショップ】
C. お気に入りのデザインを作ってみる。
目的:デザイナーの発想力を学び自分でも制作してみる。

D. 文章を組み立てるレイアウトをする。
目的:デザイナーのレイアウト力を自分に取り入れる。

E. Photoshopを学ぶ。
目的:制作物を作るためのアプリケーションの基本を習得する。

デザインアドバイザー事例

 

一般企業様・デザイン制作会社様での実施例

◎ マーケティング代理店様にてデザイン研修
「文字を考えるワークショップ」
「広告の世界観を考えるワークショップ」
「クリエイティブ力向上ワークショップ」
「オペレーション力向上ワークショップ」
「デザイナーへのディレクション講義」
「カメラマンへのディレクション講義」

◎ 飲料メーカー様にてデザイン研修
「Illustratorワークショップ」
「プロのデザイナーが貴社のバナーをリデザイン」

◎ 百貨店デザインチーム様にてデザイン研修
「たき工房のデザイナーのデザインの作り方講義」
「キービジュアルとバナーを作るワークショップ」

◎ デザイン制作会社様にてデザイン研修
「バナーを作るワークショップ」
「デザインに関するグループディスカッション」

など

 

デザインアドバイザーには、デザインスクールのように事前に用意されたテキストやプログラムはありません。皆様の問題・課題をヒヤリングし、何が必要なのか皆様と議論をした上でメニューをご提案させていただきます。

自社のデザイナー育成やデザイン部署の運営を真摯に考えて、このブログを読まれている方々がいらっしゃるかと思います。まずは、お気軽にご相談ください。一緒にデザイナーの成長を考えましょう。

これから、デザインアドバイザーのコラムをこのブログでご紹介させていただきますので、よろしければご覧ください。

 

デザインアドバイザー詳細はこちらまで
https://www.taki.co.jp/lp/designadvisor/

 

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