Customer Story ー課題解決実績ー
~その課題に、デザインの力を。
ともにつくり上げる。成果と未来~
「熱量」と「遊び心」をものづくりに。
カルチャーへの理解があるから
広げられたチームでの共創
プロダクトデザイン / 製品・ユーザーの理解 / ワンチーム
(右)AlphaTheta株式会社 デザインセンター アートディレクション担当 山本 義彦 様
(中)AlphaTheta株式会社 デザインセンター デザインセンター長 三笠 政之 様
(左)株式会社たきコーポレーション 制作部長 アートディレクター 髙木 紳介
DJ機材をグローバルに展開し、世界トップシェアを誇るAlphaTheta(アルファシータ)。DJ機材や製品パッケージだけでなく、インナーブランディングのためのコミュニケーション領域を含めてクリエイティブの強化を図っています。多くのリソースが必要になった際にも問題なく対応できるよう、デザイン組織の拡充を目指し、たきコーポレーションもパートナーとしてサポート。デザイン力で、お客さまに新たな価値を届けています。
DJカルチャーを理解しユーザー目線のデザインを
AlphaThetaとたきコーポレーションの出会いは、数年前の展示会から。フレキシブルにさまざまなことに対応してくれる大手の制作会社を探していたところ、たきコーポレーションを思い出し問い合わせたと、デザインセンター長の三笠さんは語ります。
「当社のカルチャーや業界内でのポジションまでしっかり理解して寄り添ってくれるパートナーを探していました。問い合わせした際に、“DJに詳しいデザイナーを紹介してほしい”と伝えたところ、まさにDJを趣味にしている髙木さんをアサインしてもらえました。」(三笠さん)。
メインのお客さまとなるDJの方々は想いやこだわりが強く、その期待に応えるためにはものづくりへの高い熱量が求められます。そういった文化を理解し、同じ目線で議論できた点もデザインセンターの山本さんは高く評価してくれました。「DJのカルチャーを知っているからこそ、質の高いアイデアや提案をたくさんいただけました。ライフワークとして当社に携わってくれているほどで、嬉しかったですね」(山本さん)。
新製品「DDJ-GRV6」の開発プロジェクトでは、盤面の情報整理から文字のデザインまで、広範にわたりたきコーポレーションが提案。何度も議論と修正を重ね、情報量はミニマムでありながら分かりやすいプロダクトへと仕上げました。

DDJ-GRV6 プロダクトのシルクデザイン
「この領域は従来ハードウェアのデザイナーが担当しており、初めてグラフィックデザイナーに入ってもらいました。楽曲制作のことにも詳しいので、レクチャーいらずでスムーズにプロジェクトを進められたのが助かりましたね。何パターンもアイデアを出してくれましたし、私たちとして踏み込めなかった表現に対しても、プロの観点から後押ししてくれたのが印象的です」(三笠さん)。

デザインセンター長 三笠 義彦 様
デザインの力で購買意欲を刺激して顧客満足度を高める
直感的な操作で音楽が制作できる機器「Chordcat(コードキャット)」は、ロゴや盤面のデザインに加え、製品パッケージのクリエイティブも手がけました。猫がモチーフになっているので、箱の中に「ニャー」という猫の鳴き声をカタカナでポップに記載。その周辺には英語やフランス語などで猫の鳴き声を記載し、グローバルに対応しました。

「Chordcat」ロゴ
「楽曲制作には遊び心が必要ですが、パッケージにも遊び心をふんだんに盛り込むというアイデアは、広告での経験をうまく生かしていただいたと感じています。Chordcatをお披露目したイベントでは、ロゴやパッケージがかわいいといった声をたくさんいただきました。その後、購入型クラウドファンディングサイトで出品した際は、イベント終了期間を待たずに完売。製品そのものの魅力はもちろんですが、そこにデザインが加わることで相乗効果が生まれ、より購買意欲が刺激されたのだと思いました。
また、エントリーモデルのパッケージデザインに関しても、“本物感がありつつフレンドリーな雰囲気のピクトグラム”というイメージをしっかり掴んでくださり、形にしてくれました。阿吽の呼吸で進められるたきコーポレーションに頼んでよかったと思いましたね」(山本さん)。

「Chordcat」パッケージデザイン(外箱)

「Chordcat」パッケージデザイン(中蓋)
プロダクトのデザインは、広告のデザインとは大きく異なる世界。デザインのチューニングを合わせるために、とにかくたくさんのアイデアとビジュアルを提案していきました。
「プロダクトの開発では、途中まで企画が進んでいたとしても、最終的にやらないという判断を下されるケースも少なくありません。また進むにしても、リリース後に修正することができないからこそ、慎重かつ何度も修正を重ねるなど、苦労を掛けるシーンの方が多かったと思います。広告とは異なる文化、進め方も多い中で、それらをしっかりと理解し伴走してくれたことには、感謝してもしきれません」(山本さん)。

「Chordcat」プロダクトのシルクデザイン
それぞれの強みを生かしあいながらワンチームで取り組む
また、たきコーポレーションが持ち前のデザイン力を発揮したのは、プロダクトにまつわるものだけではありません。ブランドアイデンティティを記したポスターや会議室の壁紙など、社内コミュニケーションを底上げするためのクリエイティブにも参画。
「デジタルの作品をより美しく出力するためのRGB印刷や、AIを活用した実寸大モデルの作成など、私たちが知らない領域の知識や技術を駆使しながら、より良いものを作ろうと努力していただいたのはとてもありがたかったです。私たちからの細かい要望がなくとも、自主的に新しいことやより高品質のクリエイティブに挑戦し、期待を超える提案をしてくれました。」(三笠さん)。
プロダクトを含めたすべての制作に対し、同じだけの熱量とこだわりを持って取り組むことができたのも、ひとえに関係者全員が同じ方向を向き、ワンチームでクリエイティブに挑むことができたからこそです。質の高いクリエイティブは、小手先の技術だけで実現できるものではなく、そこにどれだけの想いを込められるかで決まると言っても過言ではありません。

デザインセンター アートディレクション担当 山本 義彦 様
「私たちがたきコーポレーションさんのオフィスを訪問したり、またその逆もあったり、対面で会話できる距離感で密に連携できていたのが良かったですね。社内イベントでDJをやってもらったこともありましたよね。お互いに実際の製品やデザインを見ながらコミュニケーションを取れたからこそ、より良いデザインを実現できたのだと思います」(山本さん)。
さらなる音楽体験の実現のために
AlphaThetaは、前身であるパイオニアの時代も含めれば30年以上の長きにわたってさまざまなプロダクトを世に送り出し、世界中のプロDJたちから厚い信頼を獲得してきました。AlphaThetaのMissionである「One Through Music」を体現すべく、DJカルチャーをより人々にとって身近なものにするために、デザインの力が欠かせないと言います。
「今はまだ、DJと聞くと尖ったイメージを持たれる方も多いと思いますが、デザインによってより多くの人に興味を持ってもらい、すそ野を広げて行けたら嬉しいです。私たちの製品の市場は世界ですので、グローバルを考慮したアウトプットができるよう、たきコーポレーションと切磋琢磨できればと思います」(三笠さん)。
AlphaThetaが誇る製品力に、たきコーポレーションが誇るデザイン力を組み合わせることができれば、そうした未来をいつか必ず築き上げていくことができるでしょう。「これまでも、これからも、プロダクトに対する熱量が変わることはありません。だからこそ、『使って感動』で終わるのではなく、見つけた瞬間、買った瞬間、封を開けた瞬間……そのすべてに感動を届けられるようにしたいと考えています」(山本さん)。
まだ見ぬ理想の世界を目指し、これからもともに走り続けます。

