TAKIブログ

デジタル制作カンパニーZERO
デザイナー
眞弓 藍子

投稿者

UXデザイン制作カンパニーIDEAL
UI/UXデザイナー
レー・ハー

投稿者

大阪・関西万博の様子

こんにちは、たきブログ編集部です。この度、たきコーポレーション65周年を記念した「社員主導型企画」として、<未来デザイン発見プロジェクト>が発足。「大阪・関西万博」にてフィールドワークを行い、そこで得た知見や発見を社内共有のためパネルで展示しました。今回は、そのプロジェクトに参加した眞弓藍子とレー・ハーの両名に、当日の思い出やそこから得られた学びについて語っていただきました。

眞弓藍子(ZERO所属)
2023年に新卒入社。デザイナー。京都芸術大学卒業。現在はWEBデザインを中心に、グラフィック、ロゴ、キャラクター、アプリなど幅広い領域での仕事に携わる。趣味はかわいい絆創膏収集。

レー・ハー(IDEAL所属)
ベトナム出身のUI/UXデザイナー。大学卒業後、スタートアップでUI/UXデザインやカスタマーサクセスを担当。その後、外資系広告制作会社で多様な分野のクライアント案件に携わり、ECサイト運用やデジタル広告デザインの経験を積む。2024年12月にたきコーポレーションへ中途入社し、コーポレートサイトデザインなどを担当。趣味はものづくり、アクティビティ、ゲームなど。

国際イベントの展示からデザインを学ぶプロジェクト

眞弓:私は出身が大阪ということもあり、元々万博には行こうと思っていました。そんな折に、「未来デザイン発見プロジェクト」に参加しないかと声をかけていただいたんです。仕事の一環として取り組むからには、情報収集や情報整理にも本気で臨まなければならない。そうした環境がある方が、万博で得られるものもより良くなると思い、参加を決意しました。

ハー:私はベトナム出身なので、万博というのがどういうものか、あまり具体的なイメージを持てていませんでした。なので、そもそも万博とは何なのかを知るために参加してみようと思いました。またタイミング的に、入社して間もないタイミングだったので、社内の知り合いができたらいいなという気持ちもありました。

眞弓:本題である社内でのパネル展示については、グループ全員で「どんなテーマにするのか?」といった話し合いやアイデア出しを重ね、事前にやりたいことを深掘りしていきました。中でも私のグループでは、「サイン」をメインテーマとしつつ、先端技術であるロボット・パビリオンを中心に見ていくことにしました。

ハー:私たちのグループでは、ヘルスケアやグリーンエネルギー、海洋汚染といった環境問題に注目し、あえてシリアスな話としてではなく、それらを調査することにしました。

大阪・関西万博パビリオン

学びと反省が得られた展示の数々

眞弓:万博には計3日間参加し、さまざまなブースやパビリオンを見学したのですが、中でも印象に残っているのは中国パビリオンです。そこでは、貴重な骨董品が展示されていたのですが、ケースであるアクリルボックスがタッチパネルになっていて、そこに触れながら情報を得ることができるようになっていたんです。本来、ケースというものは中のものを守るためのものですが、それを新たな展示方法の一つとして活用するアイデアは、なるほどと思いましたね。

ハー:来場者の体調や気持ちを考慮したデザインも随所にありました。どうしても入場までの待ち時間が長くなってしまうからこそ、椅子やビーズクッションが配置されていたり、子どもが遊べる水場があったり、障がいのある方向けの別の入り口があったりなど、「誰でも楽しめる場所を提供する」という思いや工夫を各所で見ることができました。

眞弓:個人的に関心があった万博のサインについても、礼拝堂やカームダウンルーム、オールジェンダートイレなど、普段は目にしないサインやピクトグラムがたくさんあって、多くの学びを得ることができました。掲出の仕方も色々で、横一列に並んでいるものもあれば扇状になっているものもあったり、色々実験的にやっているんだろうなぁと感じましたね。ただ、新しいサインだからこそ意図が伝わっていないところもありましたね。例えばトイレでは、空席が出たらランプが消える仕様になっていたのですが、並んでいる人がそれに気づかず待ち続けてしまっていたり。そういったサインも今後は当たり前になっていくのだと思いますが、その最初のステップに立ち会えたような感覚でした。

ハー:私はクラゲ館が印象的でしたね。展示そのものも、プロジェクションマッピングなどを用いてとても綺麗だったのですが、中でも印象的だったのが、車椅子のスタッフさんがいて、とてもいきいきと活躍している姿を見られた点です。訪れる人だけでなく、そこで働く人々にまで多様性が徹底されているのは、万博ならではの景色だったと言えるのではないでしょうか。

眞弓:一方で、期待値が高かったが故に不完全燃焼に終わってしまうパビリオンもあるにはありました。深い話を知れるのかと思ったら、教科書で習うような内容をさらうだけのものだったり、AIや映像を活用しすぎて逆に情報量が少なくなってしまっていたり。最新技術を使えばそれだけで素晴らしいデザインになるということではない、という学びに繋がりましたね。

ハー:万博自体が盛況で、混雑している箇所も多いからこそ、展示を見ること自体を急かされてしまうケースもありました。情報量が多いと読み切れない、情報量が少ないと物足りない。そうしたバランスをいかにとっていくのかは、デザインの仕事でも常に頭を悩ませるポイントなので、万博であってもそうした課題は付き物なんだなと思いました。

万博を経験したことで得た学び

眞弓:デザイナーという視点で万博を見て思ったのは、一貫して何かを伝えようとしている展示がわかりやすいということ。見た目が華やかなものは、そのインパクトで印象には残るのですが、テーマが一貫しているところの方が記憶には残っているんですよね。デザイナーとして、コンセプトとかアピールポイントを絞ることの重要性を強く感じました。

ハー:UI/UXデザイナー的な視点で言えば、ストーリーの重要性も強く感じましたね。展示やイベントの背景には必ず流れているストーリーがあり、それをどう設定するかでブランディングや体験の質が大きく変わってくると思いました。今後自分が関わるイベントでも、ただ情報をストレートに伝えるのではなく、その裏側にあるストーリーを組み立て、ストーリーテリングの力で体験全体をデザインしていきたいです。今までの自分は率直に表現しがちなところがあったのですが、そこに物語性を加えることが今後の課題であり、身につけていきたい力だと感じました。

眞弓:社内への影響という意味では、万博訪問後に社内で展示したパネルの構成は、各テーマの記録とたきのデザイナーとしてどうしていくか、という二段構成としています。受け取った情報に対して、デザイナーとしてどうしていくかの視点は人によってそれぞれ違うでしょう。現地へ行った人も行くことができなかった人も、考えるきっかけになっていれば嬉しいです。

ハー:自分はこれまであまり展示会や博物館に行かないタイプだったのですが、万博参加を機に、たくさんの学びがあることを知りました。だからこそ、デザイン、クリエイティブに関わっている方には特に、色んなイベントや展示を見に行ってみて欲しいと思いました。

大阪・関西万博_水で遊べるエリア

 

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