TAKIブログ

デジタル制作カンパニーZERO
デザイナー
森本一平

投稿者

デジタル制作カンパニーZERO
デザイナー
恩地遼平

投稿者

デジタル制作カンパニーZERO
デザイナー
彌富妙

投稿者

アオと夜の虹のパレード

こんにちは、たきブログ編集部です。「EXPO 2025 大阪・関西万博」 で開催された水と空気のスペクタクルショー「アオと夜の虹のパレード」。実はこの大規模なイベントに、当社のクリエイターが参画しました!今回は、プロジェクトに携わったデジタル制作カンパニーZERO所属の森本一平、恩地遼平、彌富妙に、その思いや制作の裏側を語っていただきました。

森本一平(ZERO所属)
イギリスロンドン生まれ。英語は喋れないがキャッチーなので果敢に記載することにしている。2016年入社。多摩美術大学 グラフィックデザイン学科卒。アートディレクター、グラフィックデザイナー。サウナ、ビール、映画が趣味。

恩地遼平(ZERO所属)
広告・デザイン業界にて経験を積み、2022年にたき工房(現 たきコーポレーション)へ中途入社。現在は、たきコーポレーションZEROのデザイナーとして、広告表現やグラフィックデザインを中心に幅広い制作に携わっている。趣味はサウナ、漫画、ビール。

彌富妙(ZERO所属)
たき工房 (現 たきコーポレーション) 2020年新卒入社。デザイナー。多摩美術大学 統合デザイン学科卒業。
グラフィック・パッケージ制作などに携わっている。趣味はサウナと塩パン作り。

世界的なイベントで、たきコーポレーションのクリエイターが躍動

森本:たきコーポレーションでは、「EXPO 2025 大阪・関西万博(以下、大阪・関西万博)」のウォータープラザで開催された、サントリーホールディングス株式会社様とダイキン工業株式会社様が手がける、水と空気のスペクタクルショー「アオと夜の虹のパレード」のクリエイティブ制作を担当しました。制作物の種類は非常に多種多様で、ショー内においてレーザーにより映し出されるグラフィカルな動物たちやキービジュアル、グッズや企業広告、会場内サインや自動販売機のデザイン、さらには VR 万博内のモチーフデザインなど、多岐にわたります。

かなり大きな規模感の仕事でしたので、アサイン時から大変そうだなとは思っていたのですが、国際的なイベントである大阪・関西万博に、デザイナーとして関われるのは貴重な経験になると思い参加することにしました。大阪・関西万博の開催まではもちろん、開催してからも電車広告を新たに作成するなど、長期間にわたるプロジェクトでもありました。

恩地:スケールの大きさは、そのままプレッシャーの大きさにも繋がりますしね。そして関係者の数も膨大になってくるので、その連携に関しては特に重要な要素になると思っていました。中でも、ショーの根幹を握るフランスのプロダクション「ECA2」との仕事は、海外企業との連携であり、また初めての作業も多くありましたので、貴重な経験になりました。

彌富:私は今まで万博というものに行ったことがなかったので、今回のプロジェクトについて最初に聞いた時も、その規模感がここまで大きなものだとは予想してなかったですね。ただ、プロジェクトによっては1名だけがアサインされるようなことも多いアートディレクターが、東京・大阪で各2名ずつアサインされていたり、徐々に増えていく制作物の多さが、そのままイベントの規模感を表していました。

ショーの様子(トリケラトプス)

初めての挑戦だからこその苦労と面白さで、成長を実感

森本:今回のプロジェクトでは、私たちのチームだけでなく、別チームに制作協力をしてもらったり、動画・スチール制作カンパニーFOCUSに画像のレタッチをしてもらったりなど、チームを跨いで取り組んでいきました。

そうした中でも特に刺激的な制作になったのは、やはり初めての挑戦でもあったスペクタクルショーそのもののクリエイティブですね。ショーで使用する素材を作ること自体が珍しいですし、一気通貫した世界観を作り出していく作業は非常に面白味がありました。一方で、レーザーをどのように投影すれば綺麗な画を作り上げることができるのか、検証・調整にはかなりの苦労も。屋外で行う性質上、風の影響や光の影響で見え方も大きく異なり、細かい表現にこだわったものほど実際には見えづらくなってしまうなど、技術的な課題も感じましたね。

恩地: さまざまな制約がある中で、 より良い形を、試行錯誤を重ねながら探り出していく制作だったと感じています。やりたいことが技術的に全て再現できるわけではないものの、そこで諦めるのではなくどうすればより良いものにしていけるのかを都度考えていきました。また 平面だけではなく、空間的に考えながら制作を進めていくのも、貴重な経験になったと思います。

彌富: 普段手がけるグラフィックの多くは広告物で、必ずしも能動的に見てもらえるものではありません。今回の噴水ショーは、多くのお客様が自ら『見たい』と思って足を運んでくださるものであり、新しいイベントであったため、既存のファンはいませんでした。だからこそ、よりリアルな反響が得られたと感じています。嬉しい意見も、考えさせられる意見も、とにかくたくさんのリアクションがあり、これが万博という世界規模のイベントなんだなと強く思いました。

森本:ショー以外で言えば、自動販売機のラッピングデザインの制作も印象的でした。 壁画アーティストの方が描くウォールペイントに合わせて自動販売機の外装をデザインする必要があったのですが、自動販売機ごとの隙間も計算しながら見え方を調整しなければならず、無事に設置が完了してズレが無いことを現地で確認できた時は安心しました。

恩地: 単純に制作物が多いのも大変でしたよね。さまざまな媒体のクリエイティブを作る中で、それぞれの世界観はしっかりと統一させる必要もあり、さらにクライアントのご意向や、技術的な制約も加味しなければならないのは、大変かつやりがいもありました。

アオ虹自動販売機

一つひとつの経験を糧に、次のクリエイティブに挑んでいく

彌富:今回のプロジェクトでは、 海外のプロダクションや自動販売機のラッピングの会社、動画チームなど、普段やり取りしない方々と並行して仕事を進めていきました。今回のような、異なる領域の方々と協働し、より良いクリエイティブを模索する経験は、今後の案件にも活かせる貴重な経験でした。

恩地: ここまで長期にわたるプロジェクトは経験したことがなかったので、大まかにではありますが、大きな仕事の流れというものが掴めたような気がします。またポスターや広告よりも前の部分である、作品そのものを作っていけたのも良い経験になりました。

森本: 無事に乗り切れたからこそ言えるのですが、これだけのプロジェクトをよく三人で回せたなと思いますね。彌富と恩地は、普段から飲みに行ったりもする仲なので、 コミュニケーションを円滑に進められたのも、案件の窓口としてとても助かりました。そんな気の置けない仲間と一緒に仕事ができたこと自体が、とても喜ばしいことだと感じます。