みらいデザインミーティング#001 花火師4






違う分野の人たちが会って考えることで
新しいものをつくっていける。

藤井:自分たちもそうして垣根を超えていきたいし、僕は同時に垣根を超えたさまざまな人材が夢を持って集まりたくなる舞台をつくりたいんです。それによって人がお金を払いたくなるような、新しい物やサービスを開発できると思うんですね。頭のいい人はもちろん、とんでもないネタを考える人、何かを教えている人・・・。それがすぐに経済活動に結びつくわけではないかもしれないけれど、そこから何かが始まると思うんです。

加藤:そうですね。花火業者だけで集まって考えることってたしかに限界がある。一見まったく関係ないような、違う分野の人たちが会って考えることで、新しいものをつくっていけると思うので、僕も、そういう人たちが楽しく集まれる場所をつくっていきたいです。

藤井:そのためにも自分たちにはこれだけのことができるっていうことを世の中にアピールしていくことが必要なんじゃないかと。それで僕も今日、アイデアのお土産をひとつ持ってきたんですよ。打ち上げではなくて線香花火なんですけれど・・・。丸いカプセルの中に入れて室内で楽しめる「てのひら花火」、あったらいいなと思って。厚いガラスだったら熱も伝わらないと思うし、ガラスの容器を風鈴みたいにいろんなデザインにしてあげてもいい。

加藤:わぁ、面白いですね!すごく微妙な火薬量の調節の研究が必要になりそうですけれど、そういうノウハウを持っているところと組んで形にしてみたいです。

藤井:完成したらイベント総合エキスポみたいなところでブースをかまえて売り込むとか。イベント会社は、お客さんが見たことのないものを安全に実現できたらうれしいだろうし、お客さんも、1回200円とかならぜったいやりたいはず。インスタにも載せたくなると思うんです。

加藤:すごくいい考えですね。違う業界の人と話すって面白いという、まさに今それを感じています。

藤井:ありがとうございます。ある世界では当たり前になっていることも、違うコミュニティに行くと新鮮な刺激になってアイデアが生まれるっていうこと、ありますよね。これを機にまた交流していただければ(笑)!

加藤:こちらこそ、また遊んでください!


加藤

KATSUNORI KATO

加藤 克典

愛知県蒲郡市 加藤煙火株式会社 五代目。伝統的な日本の花火の製造技術と現代のエンターテイメントの技術を融合させ、花火の持つ「感動させる力」をさらに高めるべく、各方面で活動中。また、花火消費のひとつの完成形を「地域づくり」だと考え、各地で花火を通じた地域づくりのサポートも行なっている。

藤井

KENJI FUIJII

藤井 賢二

株式会社たき工房 クリエイティブディレクター 自社デザインプロダクト『TAKI PRODUCTS』クリエイティブディレクター兼務。これまで多岐にわたる商品広告やファッション広告のアートディレクションを手掛ける傍ら、同社の社会貢献活動である「TAKI Smile Design Labo」の中心メンバーとしても活動。デザインによる復興支援など、さまざまなプロジェクトでアートディレクターを務めている。

対談を終えて〜藤井の眼

デザイナーである自分は「モノづくり」しているんだという自負がありましたが、加藤さんの「毎年同じクオリティのものを提供することが大変」という言葉に、ハッとさせられました。「モノづくり」っていう言葉は、加藤さんのように、指先の感覚や職人のカンが仕上がりに大きく影響を与えるものこそしっくりくるなぁと。それが人に感動や喜びを与えるモノづくりにつながるというのは羨ましいと思いました。
一方でもったいないなと思ったこともあります。たしかに花火師という職業は、守らなきゃいけないものが多いと思うんです。失敗と改善を繰り返してつくられてきたものだし、変わらないから愛されているところもある。だからとても難しいと思うけれど、もっと攻めていくことも必要だし、攻められるんじゃないかと。この出会いがそのきっかけになったらうれしいなと思いました。

《お知らせ》

7月4日から開催される”DESIGN TOKYO/国際デザイン製品展”にて、
この対談をきっかけに生まれた「手のひら花火」を発表・展示します。ぜひご来場ください。

”DESIGN TOKYO/国際デザイン製品展”

会期:2018年7月4日(水)~6日(金)
時間:10:00~18:00 ※最終日17:00まで
会場:東京ビッグサイト E-27-37ブースにて
http://www.designtokyo.jp