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チーフデザイナー
西田智史

投稿者

はじめまして。たき工房VIチームのチーフデザイナー、西田です。私たちのチームでは、ブランディングにおける「VI」の領域を専門に扱っています。チームの設立は1987年。そこから30年以上にわたって、ロゴを中心とした数々のVIを開発してきました。

VI開発は、広告やその他のデザイン制作と混同されがちですが、実はかなりロジカルなプロセスを踏んでデザインを行っていくもの。だからこそ私たちは、敢えてVI制作ではなく「VI開発」と呼んでおり、本ブログでは、そんな私たちが行うVI開発についてご紹介していければと思います。

第一回目となる今回は、VI開発の全体像と要点について解説します。
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そもそもVIとは

VIとは、「Visual Identity」の略称で、主に以下2点のような意味で使用されています。

1.伝えたいブランドイメージを視覚的に象徴した「デザイン要素」の総称
2.デザイン要素の展開を「視覚的に統一」すること

1は、簡単に言ってしまえばロゴやカラーといったもののこと。企業が発信していく各種制作物の、基本のパーツとなっていくものです。

2は、「VIマニュアル」とも呼ばれるもので、1のパーツをどのように使っていくかを定める説明書のようなものと想像するとわかりやすいでしょう。

自分は何者なのか(Identity)、ロゴを中心としたデザインで表現。そして、世の中へ伝えたいブランドイメージを確立・浸透させるために、規定や運用方法を定め、VIマニュアルを制作する。

この2つを合わせたものがVIであり、その制作の過程がVI開発と呼ばれるものなのです。

ブランディングにおけるVI開発

企業のブランディングはいくつかのステップに分かれており、それぞれのステップによってアウトプットされるものも異なってきます。以下に、簡易的ではありますがブランディングの流れの一部を図表化しました。

「ブランディングの流れ」の図表

「ブランディングの流れ」の図表

 

図表内の水色部分がVIの領域です。こうして見ると、VIがブランディングにおける非常に重要な要素となっていることがわかるのではないでしょうか。

ちなみに、たき工房のVIチームは、さまざまな経験を積んだデザイナーが集まって組織されていますので、VI領域以降のデザイン制作に関しても対応することができます。またコンセプト設計や言語化のプロセスについても、ブランディング専門チームやコピーライターが社内にいるため、一気通貫で支援させていただくことが可能です。

ロゴを中心としたデザイン要素開発

VI開発とは、デザイン要素開発とVIマニュアル開発の2つのステップで構成されるということをお伝えしてきましたが、ここからはそれぞれのステップにおける重要ポイントについて紹介していきましょう。

ロゴを中心としたデザイン開発について。VIにおけるデザイン開発では、ただ単に見た目が良いデザインを目指しても意味がありません。企業が伝えたいブランドイメージを正確に表現するためには、左脳的な「論理性」で考えることが重要なのです。

一般的なグラフィックであれば、右脳的な感覚でデザインをすることも少なくありません。しかしそれだけだと、ブランドイメージを正確に表現することが難しく、お洒落で格好良い「だけ」のものになってしまうことも。

例えばロゴであれば、提案段階では素敵に見えたロゴであっても、名刺などで小さく使用した際に視認性が悪くなってしまったり、その他のデザイン要素と組み合わせると印象が薄れてしまったり、といった問題が良く起こります。こうした事態にならないよう、使用されるシーンや状況をイメージしながら検証を行い、論理的にデザインをしていくことが求められるのです。

もちろん、すべてを論理的にしてしまうと、デザインとしての面白みが欠けてしまいますから、右脳的な「創造性」も大切であることに間違いはありません。この両者のバランスをいかに整えるかが、VI開発に携わるデザイナーの腕の見せ所といえるでしょう。

VIマニュアル開発

次に、VIマニュアル開発について見ていきましょう。

VIマニュアル開発における最も重要なポイントは、デザインの展開を「視覚的に統一」することです。いくらそれぞれのデザインが優れたものであっても、一貫した見せ方ができていなければ、ブランドイメージが伝わりにくく、さらなる浸透へとつなげることができません。

VIマニュアルの全体像

VIマニュアルの全体像

そのため、VIマニュアルでは上記の図のように、

1.ロゴやカラーなど、デザイン要素の基本的な使用規定をまとめた「基本デザインシステム」
2.名刺や封筒などのステーショナリー、各種広告、屋内外のサインなどへデザイン要素を展開するための「展開デザインシステム」

という大きく2つの要素で構成します。

VIマニュアルに従って各種デザインを行えば、誰が作っても統一された見せ方にできます。それこそが、VIマニュアルが目指すべきものであり、それが実現することで、ブランドイメージを確立・浸透させていくことができるようになるのです。

VI開発レベルと手法

新たなブランドイメージのVI開発について説明してきましたが、私たちが対応しているのは、必ずしもそれだけではありません。既存のブランドが抱えているVIの課題を改善することも、私たちの役割の一つです。

例えばロゴの改善については、「リニューアル」「リファイン」「機能追加」といった手段が用いられます。

「ロゴの開発例」の図

「ロゴの開発例」の図

リニューアルとは、まったく新しいブランドイメージを構築する手法のこと。上記の図にあるように、同じ社名でも別企業であるかのように、与える印象を大きく変更できます。

リファインとは、既存のブランドイメージを保ちながら、ロゴの課題を解決する手法のこと。図であれば、デザイン部分の空間の広さや文字のフォントを調整することで、視認性を向上させています。

 機能追加とは、既存のロゴにグループロゴやスローガンを付けることにより、機能を付加する手法のこと。複数のグループやブランドを有する企業においては、グループ全体の利益を最大化させるため、それぞれの個社にグループロゴを付加するところも少なくありません。グループロゴの配置やスローガンの内容の調整など、幅広く対応をしていきます。

また今回紹介したロゴの改善だけではなく、マニュアルや名刺といったその他のVIについても、ご要望に応じて、不具合の改善や新しい規定の追加などを行うことが可能です。

「ロゴの印象を大きく変えたい」「今の規定だと使えるシーンが少ない」など、些細なことでもVIに関する悩みがあれば、ぜひお気軽に私たちにご連絡いただけると幸いです。

最後に

VIは、専門的に解説された資料なども少なく、またブランディングにおいても独立した立ち位置になることも多いことから、理解があまり浸透していない領域です。だからこそ、勝手がわからず、その扱いに苦戦している企業さまも多いのではないでしょうか。

私たちはこれまで積み上げてきた30余年の経験を基に、予算や期間に合わせ、VIに関する多面的なサポートを行っています。より良い仕事を実現するため、デザインを始める前の段階から、お客さまの抱える課題ややるべきことを明確にしていく必要があるため、掛かる時間や労力は決して少ないものではありませんが、ブランドイメージの確立と浸透という大きな目標達成のため、ぜひご協力いただければと思います。

私たちの方でも、VI開発の資料を作成しスムーズな進行が実現できるようにするなど、日々努力を行っておりますので、お気軽にお声がけください。

 

CI/VI・アプリケーション開発について(CI/VIダウンロード資料あり)
https://www.taki.co.jp/service/branding-civi/