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大林祐子

投稿者

課長
佐藤英樹

投稿者

年に一回、成績優秀者らを表彰するたき工房の最大の社内イベント「TAKI ANNUAL AWARD」。コロナの影響により、一度は開催を見送った当イベントでしたが、コーポレートマネジメント部に所属する佐藤、大林、小島の3名が中心となり、完全リモートにて開催することに成功しました。今回は、その立役者である佐藤、大林の両名に、当時の苦労やコロナ禍だからこそ社内イベントを実施する価値について、対談という形で語ってもらいました。

RemoTie(リモタイ)蝶ネクタイバージョンを持って 左:大林祐子 右:佐藤英樹

コロナ禍で社員同士のつながりが希薄になっているからこそ、イベントを実施したい

プロジェクト全体の進行管理を務めた、コーポレートマネジメント部 課長の佐藤英樹

佐藤:TAKI ANNUAL AWARDは、もともと毎年6月に実施をしていた社内イベントです。例年は、全社員が集まっての立食パーティーを行う当社最大のイベントだったのですが、大勢の人が一カ所に集まるという特性上、開催を見送っていました。そのまま今年度は開催せずに終わることも考えたのですが、リモートワーク中心となってしまったことにより、社内コミュニケーションが激減。帰属意識やチームワークを養ううえでも、社内のつながりをしっかりと感じさせなければいけない。それが、リモートでのTAKI ANNUAL AWARD開催のきっかけです。

大林:今回、コーポーレートマネジメント部では、開催のため設備の準備や、運営方法の策定、当日の進行など、TAKI ANNUAL AWARD実施に向けたすべての行程を担当させていただきました。開催の決定から開催当日までの期間が非常にタイトだったのですが、初めての試みとなるリモートでの運営をサポートしてくれる、イベント会社を見つけるところからスタートしなければならず、とても大変でしたね。

佐藤:まず考えなければならなかったのが、食べ物や飲み物といったイベントを彩るアイテムを、どのように全社員に提供すれば良いかというものでした。それこそ、宅配サービスを使ってみるか、日持ちのする缶詰や乾物を配ってみるかなど、いろいろなアイデアを出したものです。しかしどうしても食べ物を配布するのは難しく、かと言って何も用意しなければイベントとしての一体感に掛けてしまう……。せめてノミネート者だけでも、何か一緒のものを持っての表彰としたい。そうして苦労の末にたどり着いたのが、オリジナルグラスです。これなら、自分たちで好きな飲み物を入れられますし、ちゃんと一体感も感じることができます。いかにも特別感のあるワイングラスも検討しましたが、もっと日常的に使えるものの方が良いと考え、ショットグラスを選びました。

大林:またグラスと同時に、各賞の受賞者にはトロフィーも送ることにしました。しかしこれがまた大変で、人によっては複数の賞を受賞している方もいて、「誰に」「どのトロフィー」「どの表彰状、メッセージカード」を送るかのチェック作業は、とても神経を使いましたね。全部で120人以上いるノミネート者の名簿を一件一件チェックして、万が一にも抜け漏れがないよう、細心の注意を払って作業したのを覚えています。あと、ノミネート者にはリモートネクタイ「RemoTie(リモタイ)」も送りましたね。このリモタイは、今年の夏にたき工房のクリエイターが発案したリモート用ネクタイで、Zoomのバーチャル背景機能を使ってさまざまなデザインを楽しむことができるアイデアです。このリモタイの蝶ネクタイバージョンを作ってもらい、ノミネート者に配布しました。リモタイを付けている人はノミネート者であるということが一目でわかり、特別感の演出や社員のモチベーションアップに貢献できたのではないかと思います。

https://www.taki.co.jp/news/remotie0805

 

リモートならではのフランクさが、イベントを盛り上げる材料になった

入社一年目ながらも、細やかなサポートで佐藤を助けた大林祐子

佐藤:TAKI ANNUAL AWARDの開催に際しては、YouTubeとZoomを使って配信を行いました。当初はZoom単体で行おうと思っていたのですが、イベント会社さんからYouTubeの方が映像や音楽の安定性が高く動画の配信に向いていると聞き、YouTubeライブにZoomを共有させる形で配信することにしました。そして参加者たちへの告知やお願いに関しては、サイボウズの社内ポータルを使って共有することで、情報伝達もしっかり行っていきました。
新しいことをしようと思うと、それに応じた新しい技術や設備が必要に思われがちですが、意外と今使っているものの使い方を変えたり、組み合わせてみたりすることで、思わぬ解決策が見つかったりするんですよね。

大林:実はTAKI ANNUAL AWARDを開催する前に、社員の交流の場として、毎年開催している「アドバタ会議」というコミュニケーションの場があるのですが、こちらも6月にリモートで行いました。その時に、全部自前で準備した経験から、「自分たちだけで行うのは限界がある・プロの手が必要」と感じました。また社員もチャットシステムに当時は不慣れで、なかなか気軽にコメントを残すことができず、少々遠慮がちにイベントに参加している印象でした。しかし今回のイベントの頃には、みんながチャットシステムに慣れて、その温度感も把握できていたため、積極的にコメントもしてくれて、イベントを盛り上げてくれたのがうれしかったです。

佐藤:これまでのTAKI ANNUAL AWARDは、どちらかと言えば厳かな雰囲気で静かに行われていたのですが、リモートになったことで良い意味で敷居が低くなり、みんなで盛り上げていけるイベントになったのはうれしい誤算でした。もともと、社員に一体感を感じてもらうために企画されたイベントでしたから、静かに粛々と行われてしまっては意味がありませんから。実施後に行ったアンケートでも「面白かった」「楽しかった」という声が多く、確かな手ごたえを感じています。

大林:「もっとグダグダになるかと思っていた」っていう声もありましたよね。司会進行をプロのアナウンサーに、設備の操作をプロの技術さんにお願いしたり、全部を全部自分たちだけで行おうとしなかったことも、良い結果を残せた要因の一つだと思います。もちろん、リハーサルの時に音声が飛んでしまったり、マイクが休憩中の声を拾ってしまったり、ハプニングが無かったわけではありませんが、次のイベント開催の際にも役立つ学びをたくさん得ることができたのではないでしょうか。

TAKI ANNUAL AWARD配信の様子

リアルを再現しようとせず、リモートでしかできないことを模索する

TAKI ANNUAL AWARDでノミネート者に配布したオリジナルグラス

佐藤;今回の成功を足掛かりに、これからもいろいろなイベントを企画していきたいと思っています。リモートだからこそ、社員の家族も参加できるものがあっても良いですね。

大林:私は食事を提供できるイベントをやってみたいです。やっぱりイベントと言えば、特別な料理があってこそじゃないですか。

佐藤:実際に経験してみて感じたのは、必ずしもリアルを再現する必要はないということです。リモートにはリモートの良さがあり、リモートでしか実現できないことがあります。今回のTAKI ANNUAL AWARDで言えば、リアルを踏襲してコメント機能をオフにした場合、厳粛な雰囲気こそ作れても、社員の一体感やイベントならではの盛り上がりを作ることはできなかったでしょう。“リアルで行っていることをリモートでやるにはどうすれば良いか”で考えるのではなく、“リモートを使ってイベント行おう”という、フラットな考えでアイデアを練っていくのが大切だと思います。

大林:当社の今年の行動指針が「やってみる→見つける」なのですが、コロナ禍における諸々の在り方というのはまさしくその通りで、実際にやってみて、正解を見つけていくしかありません。そういう意味では、当社はデザイン会社であり、アイデアを形にできる下地やチャレンジを応援してくれる社風があったのも良かったです。

佐藤:コロナ禍では、誰もが初心者になってしまうわけですから、とにかく何でもやってみて、たくさん失敗するのが良いと思います。失敗すればそれが学びになり、成功へ一歩近づくわけですから、その経験は決して無駄にはなりません。逆に今やらなければ、どんどん失敗が許されない空気になってしまい、新しいことに挑戦するのがますます難しくなってしまうでしょう。

大林:長年の経験が通じない今だからこそ、いろんなことに積極的にチャレンジしていきたいですね。